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「…外にはつながってないみたいですね……」
「テメェモヤシッ!落ちるならひとりで落ちろ!!ブッた斬るぞ!!」
「アレンです」


冷や汗を手の甲で拭いながらひとまず落ち着きを取り戻す。


「いっ、今引き上げるッス」
「がんばってください、チャオジーさん」
「ごっ、ごめんチャオジー…!」
「急いでマジ意識が…っっ!!」


ふらついたラビの向こう側に、下唇を噛んで迷っているような表情のチャオジーが見えた。それを見て申し訳ないような、情けないような気持ちに駆られた。その時、不意に体がビュンと上に持ち上げられる。


「ぉおっ!?」
「なんと」


地面に無事着地し、バッとチャオジーに向けて顔を向けると、彼の腕に光る腕輪が目に入った。おそらくあれは彼のイノセンスだろう。


「え?あっ、そっか!お前適合者だったよなっ。怪力ぃ〜♪」
「手首にひっついた…」
「は、方舟が落ち着いてチャオジーのもとにこれたのかも…」


僕がそう言うと、チャオジーは手首にあるイノセンスをじっと見つめたまま口を開く。


「これがイノセンス…アクマを倒す力…」


それからギュウと拳を握った。


「………アニタ様達がくれたんだ。きっと…」
「……」


それをやはりなんとも言えない面持ちで見ていると、不意に肩をつつかれた。振り向くとそこにはボロボロであるのにも関わらずいつもの無表情をたたえたハナコがいて。


「ウォーカー。なにがあったのかは知りませんが、気にすることはありません」
「ハナコ…」


何故か泣きそうになっていると、ラビがあぁぁと悲痛な声を上げる。なんなんですか、もう。こっちの雰囲気台無しじゃないですか。そう思いながら彼らの方を見れば、そこには自分たちのイノセンスの残骸を手にしてどんよりと重たい空気をまとうラビたち。


「そういやさぁ、オレのイノセンス大破しちまったんだけど大丈夫かなぁ…」
「あぁ、それならわたしもですよ。どうしたものですかね」
「コムイさんが直してくれますよ。装備型は痛くないでしょ」


ハハハと乾いた笑いをもらす。ふとハナコが口を開いた。


「クロウリーさんの容態がとても気になります。だいじょうぶでしょうか」
「一応リナリーと師匠が看てくれてますけどね、ふたりで」

「「「!!!」」」


自分で言ってすぐ、事の重大さに気づいた。


「ふたりで?」
「女ったらしとリナリーが…」
「「「ふたりで?」」」
「おや。なにか問題がありましたか?」


表情を変えずにそう訊ねてくるハナコに、一大事ですよ!とだけ言って僕らは走り出した。ハナコ以外の4人はダッシュでその場を離れる。


「ハナコ!!ゆっくりでいいですからちゃんと着いて来てくださいね!!」
「わかりました」


ハナコはのんきにふらふらと歩いて僕らに着いて来ていた。とにかく今は、あの女性にだらしない師匠の魔の手からリナリーを助けなければ!!


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