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僕は今ランチをラビ、リナリー、ミランダと一緒に食べている。ハナコも誘ったんだけど断られてしまいました。…やっぱり、方舟であったリナリーとの喧嘩が関係してるのかな。リナリーとハナコの間に何があったんでしょう。リナリーやバクさんの言っていた中央庁というものと何か関係があるのでしょうか。


「しかしアレン、よく食うさねー…」
「そうですか?ラビが小食なだけですよ」
「えっ?なんでオレが異常みたいな風に言ってるんさ!?異常なんは明らかにお前さ!」


なんなんですか、まったく。これぐらい普通ですよ普通。そう言おうと思いながら大きなタコさんウインナーを頬張る。あっ、こらティムキャンピー!僕のタコさんを齧るな!ていうかなんかお前最近もの食べるようになったけど大丈夫なんですか!?


「はじめまして。本日からキミを監視することになりましたハワード・リンク監査官であります。これはお近付きの印に私が焼いたパンプキンパイです。よかったらどうぞ」


不意に横からそんな声が聞こえ、振り向けばそこには見たこともない金髪の男性が立っていた。そして彼の手にはなんとも美味しそうなパンプキンパイ!


「よろこんでいただきます」
「恐縮です」
「まてアレン食う前につっこめ!」


迷わず先ほどまでタコさんウインナーを刺していたフォークをパイに突き立てた(あ、もちろんタコさんはとっくに僕の胃に収まりましたよ)。それと同時にラビが僕のフォークを持っている手を掴んで止める。あぁ、そういえば監視とかなんとか言ってましたね。ガタンという荒々しい音がし、そちらに視線を移せばそこには顔を青くしたリナリー。彼女は何も言わずにどこかへと走り去ってしまった。彼女は中央庁と何かあったのだろうか。もしそうなら、見過ごせません。


「おい、監視って何さね」
「そのままの意味ですよ」
「…あの、どうして僕を?」


そう訊ねると、金髪の監査官とやらはテーブルを挟んだ僕の前のイスに座った。それからそのいきさつについて語りだした。どうやら方舟が関係しているらしい。僕が方舟を操れたから疑いがかかっている、とか。ところですみませんが、あなたの言う「14番目」ってなんですか?


「"14番目"?」
「ノアの一族から抹殺されたノアのことです。正確な姓名が分かっていないのと、元来13人であるノアの一族にその人物は14人目として生まれたため"14番目"という通り名で呼ばれています。ご存じありませんか?」
「!」


その時、ふと方舟の中で見た壁に映るあの影のことを思い出した。

『"14番目"ノ秘密部屋』

あいつは確かにそう言っていた。その14番目のこと?ふと視線を感じて目線を上げれば、じぃっと僕を見つめる監査官。説明をされてもいまいち納得のいかない僕は口を開く。


「それと僕の監視とどう関係があるんですか?」
「…まず、」


ゴソゴソと何かを探っているなーなんて呑気に思っていると、彼はどこからか大量の書類を出してきた。えっ、ホントにそれどこから出したの!?


「いくつかの質問に答えて頂きます。書面におこしましたので明日の朝までにすべて記入して下さい」
「多ッ!?」
「どんだけあるんですか」


本当になんて量ですか!こんなの明日の朝までに終わるわけありませんよ!!そろりと書類の山から一掴みとり、パラパラと読んでみる。うわぁー、なんだこれ…。


「あいや〜ビッシリ!一晩で終わんの?」
「……。ここはうるさいので書庫室に移動しましょう」
「えっ、書庫室に朝まで!?」


そんな嘘でしょう!?それって所謂缶詰状態ってやつじゃないですか!!それよりも何よりも心配なのは食事ですよ!


「じゃあオレも本読みに…」
「遠慮してください」
「ごはん食べられるんですよねこれ!?断食じゃないですよね?」
「キミの頑張り次第です」
「えっ!それってどういう意味ですかちょっと!」
「そのままの意味です」


なんてことですか!つまり下手したらご飯食べられないって事じゃないですか!!これって僕にとっては非効率的ですよ!僕はそれを彼に必死で説き始めた。しばらくすると今まで黙っていた彼が不意にこっちを向いた。


「…アレン・ウォーカー、」
「そうですよですからその手段がいかに非効率的か…あ、なんですか?」
「…いえ、なんでもありません」
「えっ、なんですかちょっと!途中で止められるとすごく気になるんですけど!」


またツンと前を向いて歩き出した彼に、騒ぎ立てながらなんだったのかと問う。が、一向に口を割らない。もう、なんなんですか。言うつもりがないんなら最初から言わなければよかったのに!

取り敢えず今抱えている書類を見て泣きたくなった。


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