07

「アレン、代わるよ?トマさん貸して?」
「大丈夫ですよ。●●だってそのファインダーの人を抱えてるじゃないですか」
「そうだけど、アレンの方が傷付いてるのに2人も抱えてるなんて」


アレンは傷で痛む体を鞭打ちながら、神田を左手に抱え、トマさんを右肩に担いでいた。笑顔を崩さないようにしているもの、痛みで何度か痛みで表情が歪む。


「ウォーカ殿、ボイド殿・・・私は置いて行ってください。あなた達もケガを負っているのでしょう・・・」
「なんてこと無いですよ!」
「私も大丈夫です」


意識も保ってこうやって人を担げるほど力の残っている私たち二人はまだ良い。一番問題なのは神田だ。このままだと死んでしまってもおかしくはない。


「困ったね」
「そうですね、自分たちがどこにいるのかさえ分かりません」


とりあえず前に進んでいるもの、まったくもって行く当てがない。まるで迷宮のような地下通路に迷い込んだようだ。
どうしようかこれからのことについて考えていた時だった、私たち以外の人の声が聞こえる。


ひどく美しい旋律の、造花の子守歌―――


「歌が、聴こえる・・・」
「僕も聴こえます」
「これって、人形が歌ってるのかもしれない」
「急ごう」