ちょびっと白石蔵ノ介視点
「ただいま〜……あれ?」
風呂上がって部屋に戻ったら、ぱっと見名前ちゃんおらん思って焦ったけど、よう見たら布団が膨らんどる。
可愛い冗談や思っとったけど、ほんまに先寝てるとわな…
忍び足でベッドの側まで行って、壁際向いて布団に包まっとった名前ちゃんの顔を覗き込んだ。
うわ〜〜なにその絶頂級の可愛さ。罪やわ。
寝顔撮ってええかな?ええわ、撮ろ。名前ちゃんに内緒にしとったら大丈夫や。
机の上に置いとったスマホを取って、名前ちゃんの可愛い寝顔にそろ〜っとカメラを向けた。
カシャアッ
「っ〜〜デッカっっ…!」
シーンとした部屋の中に大音量のシャッター音が鳴り響いた。
なんでそんな音でっかいんや、名前ちゃん起きたらどないすんねん。ちょっとは気遣こて…!
思いもよらぬ爆音シャッターに反応してか、名前ちゃんが身じろぎした。
やばいやばい、起きてまう。
色々誤解されたらあかん思った俺は、スマホ持ってた手引っ込めてものすごい勢いでベッドから離れた。
「うう〜ん……ピクルス抜かんといて…」
もぞもぞと寝返りをうった名前ちゃんは、再び規則正しい寝息を立て始めた。
名前ちゃん、マクドでも食べてる夢見てるんやろか…好き嫌いせんと偉いな。
なんにせよ、名前ちゃんの寝顔はバッチリ撮れたわ!
カメラロールに入っとった名前ちゃんの寝顔を『マイエンジェル』のフォルダに追加した。
これでまた名前ちゃんフォルダが潤ったわ…シャッター音はほんまに誤算やったけど。
アラームをセットしてから、55%くらいになっとったスマホを充電器にさして机の上に置いた。
そろそろ俺も寝やな…明日土曜日やけど、朝練行かなあかんねん。
その事は名前ちゃんに言うてて、朝練終わって帰ってくるまで家におってほしいお願いしてた。
ほんまは朝ゆっくり起きてイチャイチャできたらええな思ってたけどな…ウチらもまだ中学生やし、そんな経験滅多にできへんやろから。
せやけど朝練は大事やから、絶対行く。
朝イチャイチャできへんのは残念やけど、逆に家に名前ちゃんおる思ったら朝練行くしかないわ。
家帰ったら名前ちゃんおんねんで?俄然朝練に身入るっちゅーねん。
「ほな、失礼しまーす…」
部屋の電気を消してから、なるべく揺らさんよう静かにベッドの中に入った。
名前ちゃんおるから布団の中あったか〜
寝っ転がって肘をつきながら、名前ちゃんの寝顔を眺めた。
さっきまで壁の方向いとったけど、寝返りで仰向けなってくれたおかげで名前ちゃんの可愛らしい寝顔が見えるようなってる。
電気は消してもうたけど、窓から差し込む月の光がほのかに名前ちゃんの寝顔を照らしてくれてた。
「こんな無防備で…ええ度胸やな」
俺より先に寝るっちゅう事は、あとは好きにして下さい言うてるようなもんちゃうの?
名前ちゃんの事やからほんまに眠くて先寝たんやろうけど、なんや期待してもうて…
あかんあかん、一緒に寝てくれる上に俺のスウェットまで着てくれたんやから。
こんな無防備な名前ちゃんに手出すわけあらへんやんか。誰がそんな卑怯なことするねん。
「でも、ちょっとだけ」
目にかかっとった髪を耳にかけて、控えめに頭を撫でた。
特に反応はないな…まぁ、このくらいでは起きへんか。
それにしても髪サラサラやな…触り心地もええし、めっちゃええ匂いする。
そもそも俺ん家のシャンプー使ってるはずやから同じ香りのはずやのに、はるかにええ匂いなんなんで?
名前ちゃんの耳元らへんに顔を近づけて、ゆっくり深呼吸した。
匂いを嗅ぐって表現は危ないと思って言い回ししてみたけど、あかんな。耳元で深呼吸のほうが色々危ない感じするわ。
変な言い訳はやめて、素直に名前ちゃんから香るシャンプーの匂い嗅いで癒されとった。
ほんまにええ匂いやな…
「………あかん」
またや、またムラムラしてきた。
洗面所の時もそうやけど、今日は頻繁にムラムラしてまう。学校で会うのとはまた違う名前ちゃんやからやな、そうやな。
でも絶対に手は出さへんって決めてるんや!
まあ、キスは抑えられへんかったけど…俗に言うキスの先っちゅーやつは絶対にしやへん。
一緒に寝たり、俺の服着たりするんも恥ずかしがる純粋な子や。
初めてのお泊りで、しかも両親おる時にそんなやらしいことせえへんよ。
名前ちゃんが望んでるんやったらしたいけど。(THE・本音)
でもそんな事は絶対ないってわかってるから、俺はもう寝る。
ええ加減はよ寝やな朝起きられへんわ。
ムラムラくる気持ちめっちゃ制御しながら、名前ちゃんのおでこに軽くキスした。
「おやすみ」
名前ちゃんから少し体を離して、彼女に背中を向ける形で眠る体勢に入った。
これ以上名前ちゃんと密着しとったらヤバなるから、この辺で眠りに集中しよ。
静まり返った部屋の中では名前ちゃんの寝息だけが聞こえる。
名前ちゃんの事やから緊張して全然寝られへんのちゃうか心配してたけど、めっちゃ安眠やん。
言い方悪いけど…男のベッドで寝てくれるって事は、心を許してくれてるって事でええんよな?それって俺だけやんな?
逆に俺の方が緊張して寝られへんの勘弁してほしいわ。
明日朝練あるっちゅーのに〜!
・
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おまけ
〜電話口の友香里ちゃんの念押し〜
「……あった!このピンクの上下セットのやつやな。ほな借りるわ」
『どうでもええけどクーちゃん、名前ちゃんの前でパンツ一丁なりなや?』
「あんなぁ、そこら辺はちゃんと配慮するて」
『絶対やで?頼むから名前ちゃんおる間はアメリカンみたいなことしやんとって?』
「せやから、しやんて…」
『絶対なんか着たってや?名前ちゃん絶対ドン引きするで?』
「重々わかってるてそこは…」
『間違ってもパンツ一丁でヨガしなや!?』
「いやだからしやんってぇっ!」
※先に寝落ちされてるので大丈夫です。
おまけ→→
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わらびもち