手のひらに 

「でさー、跡部にもすっげー褒められたんだよね!朝練に来たから!」

「朝練に出んのは当たり前の事だろが。」

「でもジロちゃんが朝起きれるという事は奇跡に近い事だからね!褒められて当然さ。」

「名前も跡部も慈郎に甘すぎだろ!お使いできる賢いチンパンジーじゃねーんだぞ。」

「お〜、亮はジロちゃんのこと人として見てあげてるんだね!」

「お前な…」


クラスメイトが徐々に集まりつつある、朝のざわついた教室。
前の席の亮と後ろの席のジロちゃんに挟まれながら、2人の話を聞いていた。

今日の朝練がいかに楽しかったかという話をしてくれたジロちゃんの目は、パッチリしたまま。
いつもなら遅刻ギリギリに着席して即机に突っ伏して寝込むというのに、今日の試合は余程楽しかったらしい。


「つか、跡部と打ち合う日以外もちゃんと朝練来いよ。都大会あんだろーが。」

「放課後は出てるC!」

「その放課後の練習も大体寝てるじゃねーかよ!」

「だってさー、まだまだ先じゃん!」

「大会控えてるのに練習出ないのはいけないな〜」

「そんなじゃないってー!大会のために体力温存してるだけだC!」

「温存しすぎて体鈍るだろ逆に!いいから練習出ろ、正レギュラーのお前がそんなんじゃ後輩に示しつかねーだろ!」


亮の言う通り、正レギュラーであるジロちゃんがこのような様子では、後輩の子達を不安にさせてしまうかもしれない。

朝練出ないのはあまりいい見本じゃないだろうし…部の部長があの気迫あふれる生徒会長の跡部さんなので、サボろう!なんて思う子は流石に居ないと思うが。

正!レギュラーなだけあってジロちゃんの実力は確かなんだろうけど、でも大会を控えてるとなるとね!


「そうだ、私が朝起こしてあげようか?」

「あ?でも名前は朝早くないだろ。」

「朝はゆっくりしたいから、早めに起きてるんだ!ついでに起こしてあげれるかなって。」

「それは助かるけどよ…モーニングコールなんかしても絶対起きねぇぞ、慈郎は。」

「直接起こしに行くよ、家近所だしさ。」

「いや、起こしに行くためだけに家上がんのはダメだろ…親だって気ぃ遣うだろうし」

「え〜直接部屋に行くから大丈夫でしょ、窓つたってけるC〜」

「なに……窓?え?いや、え?え?え?」


ジロちゃんの発言に「え?」を連発した亮。
連発しすぎてオットセイの鳴き方みたいなリズム感だ。

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わらびもち

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