お礼編
「こんにちは…」
私がぎこちない笑顔で挨拶すると、校長室にあるような立派な机と椅子に座っていた跡部さんが、呆れ顔で頬杖をついた。
「ったく、おかしな事しやがる。」
「ごめんなさい、生徒会室に入るの初めてだったので、なんだか面接しに入るみたいな緊張感が…」
「誰が面接官だ?アーン?」
恥ずかしいやら気まずいやら本当の理由は言えないので、こんな言い訳になってしまったが
跡部さんが面接官だったら、圧倒的威圧に負けてなんも言えなさそう。
「でも、私が樺地くんの後ろに居るってよくわかりましたね。」
「当然だ。お前をここに連れてくるよう樺地を遣わせたのは俺なんだからな」
「えっ、じゃあ偶然会ったのではなく必然?」
「ウス」
ウス。じゃねーーー!!
迎えに来てくれたのはありがたいけど、わざわざ樺地君を使い走りしなくったって!
でも樺地君に頼らなきゃ跡部さんに会えなかっただろうし、ああ…
なんだか腑に落ちないまま、私はタオルとお礼のおにぎりせんべい(箱)が入った紙袋を跡部さんに渡した。
「これ、タオルです。」
「ちゃんと洗ってきたか?」
「もちろん!丹精込めて!!」
「フッ、そうか。…ちゃんと学校に来れたんだな。」
跡部さんは柔らかい声色で言った。
私が学校に来れるかどうか、心配してくれてたんだ。なんか、流石としか言いようがない。
助けてもらって、親切にしてもらって、心配までしてもらって。跡部さんには一生頭が上がらないだろうな。
さてさて!タオルは渡したし、元気な姿も見せた!跡部さんも私も、もう、お互いに用はない!
「先日は本当に、色々ありがとうございました!あの、それでは、私はこれで」
「昼は食べたか?」
深々と頭を下げた後に右回れしようとしたら、跡部さんに、そう、聞かれた。
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わらびもち