手のひらに
「てか今私といるところ彼女に見られたらあれじゃない?嫉妬イベントくるよ確実に!ねぇねぇなんて言い訳する?アイツはただの幼なじみっつうか、とにかくお前以外眼中にないから。とか言っちゃえよ〜!」
「お前ドラマの観過ぎだろ…アイツはあんま妬かないタイプだから。」
「アッハッハ!岳人は逆に大嫉妬してたよね同じクラスの田中さんと男子が喋ってるだけで死ぬほど拗ねてたもんも、ヒィーッヒッ!」
「うっっざお前、いつの話してんだよマジ黙れ!!」
幼稚舎に居た時、あの頃の岳人は何に関しても拗ねてた記憶がある。
競争で負けた時とか、身体測定とか、どっちが大きいカブトムシ捕まえられるかとか。今思うと楽しい子ども時代だな。
あの頃と変わらぬ不貞腐れ顔の岳人の肩を肘で小突いた。
「で、で?亮とジロちゃんにはガールフレンドのこと教えてるの?」
「あ〜宍戸は知ってんじゃねーかな…その、あいつ女子テニス部なんだよ。だから一緒に帰ってんのたまに目撃されてるから、なんつーか自然と伝わってる、みたいな。」
「あ、青い…!青い春だ…!ねねねねもっと教えてよ岳人の青春エピソード!さあ、惚気てごらん!」
「ゼッタイやだ。」
「………。」
「おい露骨に落ち込むなよ。だってなんの話したらいいかわかんな…ちょ待て体育座りしようとすんな!おい!」
「いや…ジロちゃんのことは名前で呼ぶくせに亮のこと苗字で呼ぶの意味わかんないなと思って…前まで亮だったのに…かわいそう…絶対寂しがってるよ亮…」
「今そこ指摘する?」
でもまぁね、別にいいさ、彼女のこと何も教えてくれなくても。現に岳人はキスフレのこと知らないし、私とジロちゃんが関係を持っている事も。
ジロちゃんが口を滑らせたのは亮の前でだけ。
特に話す機会もないのでそのままにしているが、1人の女性を大切に想う岳人には知らせないままのほうがいいだろう。
亮と同じくらいピュアボーイだからな!
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わらびもち