おにぎりせんべい編 

部活後。
来週のスケジュール確認のため部室へ向かうと、慈郎のやつがソファの上で寝そべって菓子を食っていた。

見事だな、ここまで行儀がなってないのは。


「おい慈郎、やっと起きたかと思えば今度はおやつタイムか?」

「お腹すいちゃってさ〜。跡部も食べる?ビスコ。」

「あのな……そのびすことやらの食べカスがボロボロこぼれてるんだよ、部室が汚れるだろうが!」

「そんな怒んなよ〜あとで忍足が掃除するC〜」

「めっちゃ変化球飛んできた。なんで俺やねん。」

「だって掃除したそうな顔してたもん。」

「どないやねん、むしろポーカーフェイスやったわ。そんなんしてくれるんオカン気質の宍戸くらいやろ?」

「は?いい加減な事言って俺になすりつけようとすんな!」

「自分は掃除しても構いませんよ、宍戸さんのためでしたら!」

「いやおかしいだろ!しなくていいから!」


掃除のなすりつけ合いを始めた部員達にため息を吐いた。
ったく、そもそも慈郎が汚してんだろうが。


「自分で散らかしたもんは自分でやれ、慈郎。」

「ん〜。じゃあ岳人、ゴミ箱取って〜」

「いや俺今着替えてて忙しいから無理自分で取りに来い。」


一気に言い退けたな向日。
言い方はなってないが、自分で取りに行かせる分は悪くねぇ。

そんな慈郎を見て気の毒がった鳳は、向日の近くにあったゴミ箱を取りに行ってわざわざ慈郎の所に持って行っていた。

ったく鳳は、そういった親切はほどほどにしねぇといつか痛い目見るぞ。あいつみたいにな。
ま、鳳には宍戸がついてるから大丈夫だとは思うが。

部員たちを横目に、机の上に置いてあったスケジュール表を手に取った。


「片付けは終わったか?」

「ま〜終わったかな〜」


ソファの上に散らばってた菓子のかけらは見当たらず、綺麗になっていた。
ちゃんと片付けたな。世話の焼けるやつだぜ。

スケジュール表片手に俺様専用のソファに座ると、慈郎が樺地に向かって声をかけた。


「樺ちゃん〜なにそれ?」

「……頂き物、です。」


樺地が手に提げていた紙袋に、慈郎が興味を示したようだ。

紙袋に入っているのは、苗字が礼として寄越してきたおにぎりせんべいだな。
俺だけでなく樺地にも礼をしてるところを見ると好感が持てる。


「なになに〜もしかしてお菓子?」

「…はい。」

「そなの?ねねね、どんなお菓子?俺にもわけて欲C〜!なんて!」

「おい慈郎、さっきまでダストだかガスコンロだか知らねーが食ってただろ。強請るのはよせ。」

「全然ちゃうもんなってんで。ダストはあかんやろ。」

「跡部には聞いてないC〜。ねえ樺ちゃん、だめ?」

「……よろしければ、皆さんで、戴きましょう。」

「マジマジ!?やったぁ〜!樺ちゃん太っ腹!」

「おい樺地。なにも全員に分けることは」

「大丈夫です。……2箱、ありますので。」

「アーン…?」


樺地の広げた紙袋の中を覗き込むと、確かに緞帳柄の箱が2箱入っていた。

ハッ。樺地の紙袋だけやけにでかかった理由はこれか。俺には1箱だってのに、苗字のやつ。

……まぁ、樺地の体格を考えてのことなんだろうが。


「好きにしな。お前がそれでいいなら。」

「ウス」


言っとくが俺様だって食えるぞ。2箱分くらい。

おにぎりせんべい編 end.

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わらびもち

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