ボーナスタイム
こうなったら意地でも声出してやるもんかと睨みつけていると、ジロちゃんが静かに鼻で笑った。
その笑いのせいで鼻息が耳にかかって、体が反応してしまうという。
別になんともありませんけど〜?風にもぞもぞ体を動かしまくっていると、ジロちゃんが私の頭の後ろに手を回した。
そのまま私の方へ寄りかかってきたので、なんてなんでと思いながら体を支えようと踏ん張っていたら、ぷはっと吹き出したジロちゃん。
「名前、横になっていいよ?」
なるほど、私を寝かしつけるために頭の後ろに手を回したのか。
でもどうして横になる必要が。一緒に寝るのかな?お風呂入ってるから別にいいけど…
とりあえず従うことにした私は、ジロちゃんに支えてもらいながらゆっくりと枕の上に頭を置いた。なんか髪洗ってくれる時の美容師さんみたいで惚れ惚れするな…
ジロちゃんは私の隣で横向きに寝転びながら、頬杖をついた。
「そういえばキスフレの他にソフレっていうのもあるんだよ、名前知ってた?」
「入浴剤?」
「あは。添い寝フレンドの略ね〜」
「添い寝!キスフレと同じでそのままの意味になるの?」
「うん!俺実は名前とはキスフレの他にもソフレになりたかったんだよね〜」
「お!添い寝だから眠りのジロちゃんにはピッタリのフレンドじゃん!」
「でしょ!まぁもう必要ないけどさ、今はね〜」
必要ないということは、私はキスフレやソフレじゃなくてもキスや添い寝ができる人、でいいんだろうか。
今の私たちってどのような関係なんだろう。
好きとは聞いたけど、付き合うとかそういう話はしていない気がするが…
頬杖をつく横顔をじっと見ていると、ジロちゃんは私を横目に柔らかく笑ってみせた。
その横顔が妙に綺麗で、男らしくて、油断してた心臓にめちゃくちゃドゴンとキタ。プロレス技でもかけられたかくらいの衝撃。誰だこのイケメンは?
またしても顔が熱くなってしまったため、ジロちゃんに背を向ける形で横を向いた。
「そうやってす〜ぐ顔隠すんだもんね〜」
「こっち向きのが寝やすいだけだし…」
「そお?ま、その体勢のほうがキスしやすいからE〜けど!」
「……ん、うぐぬっ!」
どういう意味か考えていたところで、耳にキスをかまされた。
そうか、横を向いてしまったせいで耳が晒されてしまったわけか!フーンやるじゃん!だがしかし、今度は甘噛みの餌食にはならないぜ!
こそばゆい感覚から逃れるため、賢い私は素早く手で耳を覆った。
「へっ、これで手も足も出まい。」
「なにそれ。かぁわいい〜」
「聞こえません聞こえません。」
「もうしないしない!しないから手どけなよー。」
「……本当に?」
「ほんと!これで終わり。」
案外すんなりやめてくれるもんだ、と耳から手を離してすぐ甘噛みされた。
さっきの「これで終わり」とはなんだったのか。
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わらびもち