同人誌的な展開は同人誌の中でだけ 

「ざいっぜぇん!」

「うわっ…」


追いかけたんはええけど、めっちゃ思い切り財前のこと追い越してもうた。
勢いつけすぎてブレーキなかなか効かんかったわ…ま、浪速のスピードスターは止まる事を知らんっちゅーハナシやな!

俺は『なんやねんこいつ』って顔でドン引いとる財前の前に立ちはだかって、右手に持っとったぜんざいをババンと突きつけた。


「ぜんざい1ダースでどうや!?」

「えっ」


パッと財前の顔付きが変わった。
も、もしやこれは…いけるんか?いけるんちゃうか!?

しばらく財前の様子を伺っとったら、後ろからついてきてた白石が感心の声を漏らした。


「へ〜!思い切ったやん」

「今月はまぁまぁ小遣いあるからな!さあ財前、いかがで」

「いや、いりませんわ」

「あれええええ!?なんで!なんでなんで!?さっきちょっと狼狽えとったやん!」

「そもそも俺、そこのメーカーのぜんざいあんま好きちゃうんで」

「うそぉん!!」


メーカー!メーカーて!メーカー別にぜんざい食べ比べてどれがいっちゃん美味しいかな〜とか研究してるって事!?
それは素直にすごい!

あかんな、財前のぜんざいへの愛、完璧にナメとった…詰めが甘すぎるわ…

ガックリ肩落としとったら、白石に『心脆いねん』って結構強めに背中バシィッ叩かれた。


「落ち込む事ないやろ?財前の好きなメーカーのん買えばええだけちゃうん」

「!! それや!財前、好きなメーカーなんや!」

「でもその代わり謙也さんとじゃれ合わなあかんのでしょ?死んでも嫌なんすけど」

「ちょっ、そこまで言うことなくない…?」

「じゃれ合う言うても、普段通りでええと思うで?名前ちゃんは…何も抱きついたりせぇ言うてるわけちゃうし。な?」

「お、おう…ただ、いつも通り絡んどったらええっちゅーか」

「は?そうなんすか?」


すかさず白石がフォローに入ってくれたおかげで、警戒心丸出しやった財前の態度が変わった。
流石白石、無駄のないフォロー!付き添ってもろて正解やったわ!

財前は呆れた様子でため息をつきながら言った。


「なんや腐女子とか言いはるから、ユウジ先輩くらいのダル絡みしやなあかんと思てましたわ。」

「誰もユウジみたいにせぇ言うてへんわ!腐女子への偏見っちゅーもんやで!」

「ユウジの扱いひどいな〜自分ら」


そんだけ小春にくっつきすぎやねんユウジは…好きな場所、小春のおるとこ☆ちゃうっちゅーねん!

とにかくユウジと小春みたくイチャコラせなあかんわけちゃう事言ったら、なんや考え込んどった財前が口角を上げた。


「でもまぁ、普通に絡むくらいやったら別にええですよ」

「えっ……え、うそ、ほんま?ほんまに言うてる!?」

「はい。その代わり」

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わらびもち

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