星屑

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あのレースから数日後、お互いの予定が合う日を話し合い授業が終わり次第、駐輪場に集合しようという形となった。

「お待たせ。石垣くん早いね」

「佐々木さんも。俺は授業が少し早く終わったから来ただけや」

自分も同じような理由でここに来る時間が速まった。石垣くんの赤いロードバイクは彼によく似合っていると思った。メーカーとか、ブランドとか、よくわからないけれど。

「佐々木さんのは電チャリなんやね。ロードやとばかり思っとった」

「二人に影響されるほど接点は無かったしね。高校のときから使ってる。愛着湧いちゃって"チャーリー"って名付けたの」

「ハハッ、自転車チャリのチャーリーか!おもろいな!」

石垣が名前のネーミングセンスがツボにはまり笑う。関西人にもウケて良かったと名前は少し安心する。ウケ狙いでつけた名前ではないのだが、チャーリーを紹介すると大抵の人が吹き出すから。センスが尖り過ぎたのかもしれない。

「今日はありがとうな。俺まで呼んでくれて。幼馴染同士で祝いたかったやろ?」

石垣は感謝を伝えた。物腰柔らかい彼の優しいありがとうはどんな些細なことでもやってよかったと思わせる不思議な能力が付いている。そして少し勘違いしていることを訂正しなければならなかった。

「そんな仲じゃないよー。だって遊ぶのは今日が初めて」

「エ、そうなん?」

「ちゃんと友人になったのはレースのときからかな」

「むっちゃ最近やな!」

意外な事実に驚きを隠せなかった。クラスメイト以上友達未満のような関係だったと本人は言った。私も自転車にあまり関わろうとしなかったから、と。以前、新開と福富が言っていた、レースを観に来ない理由が何かあったんだろう。そしてレースを見て何かが名前の中で変わったのだと石垣は感じた。俺も隼人も福富も、佐々木さんの事を知っているようで実はほとんど知らないのかもしれない。

「それよりさ、石垣くん何食べたい?」

新開と福富のリクエストは聞いていたものの石垣の連絡先を知らない名前は彼に食べたいものを聞くことができなかった。

「新開がマックが良くて、ホームパーティーようにサイドメニューとハンバーガーを何個か買おうと思うんだ。福富はりんご…なんだけど、普通にカットしたやつとアップルパイ作って…あとは石垣くんの食べたいものを買いたいな」

「俺は…そうやな」

とりあえず二人が我を貫いていることは理解が出来た。そして彼女はそのリクエストに答えつつきちんと家パになるように工面している。サラッと流してしまったけど佐々木さんアップルパイ作れるん?情報が濃い過ぎて自分が食べたいものが思い浮かばない。

「俺もマックがいい。あとは飲みもんとつまむお菓子買って簡単に済まそうか」

「ふふっ、気を使わなくっても良いのに」

それはお互い様やと石垣は思った。現に彼女が食べたいものがあるかと聞けば、3人のお疲れ会だから私は3人に合わせると言っていた。

「や、お二人さん。待たせたね」

階段を降りてくるのが見えた。軽く手を振り会話ができる距離まで来ると新開はそう言った。

「ううん、じゃあ先に買い出し行こうか。楽しみだなー」

「浮かれているな、佐々木」

「私の家でホームパーティーするの初めてだからね。張り切っちゃう」

確かに彼女はあまりホームパーティーなどを気軽にするようなタイプではないと思った。そんな彼女が自分たちの為に家に呼んでくれるとなったら特別視されている気がして優越感に支配される。

住宅街が多いため、ファストフード店や食事処はたくさんあった。勿論スーパーも。あっという間に買い物が済んで彼女の家に向かった。

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