「よぉ、これやったのお前さんかい」
「へぇ!すごいもんだ、ただの一般人がここまで綺麗に人を斬れるとはね」
「しかも見事に糞狐の呪具を貰い受けた呪詛師まがいの嬢ちゃんだし。かー、すげぇなお前。呪具ごと斬ってやがる。もうこれ術式みてぇなもんじゃねぇか」
「ン?俺が誰かってそんなこたぁどうでもいいだろ?それよりもさ」
「お前さん、名前は?」
「慶一郎か!ならよ、慶一郎。お前、人斬りになったってことはそれなりの覚悟してたんだろ?」
なら、
「お前、うちで首斬りの名を継がねぇか」
からりと笑った男の目に、慶一郎が映る。
なんの感情も映していないがらんどうな目が、ただただそこにあった。
そして、
彼の手にはよく研がれた包丁、そしてあたりには血が散乱しており。
三つになった女の死体が、転がっていた。
「俺ぁ山田浅右衛門。そこの女が持ってた呪具の持ち主を探してる。お前さんの復讐相手にはちょうどいいと思わねぇか?」
そう笑う男に、慶一郎は、ーーーーーーーーー。