島村君とフラグ




なんか妙な胸騒ぎ。
でもそれって逆に飛び込んでみたい。


あの衝撃(?)の跡部さんからの電話のあと、何だかんだ教室に戻った私は、無事にその後の授業を終えて今に至る。授業内容はかなり楽なもので、拍子抜けしてしまった。私がもとの世界の学校でやっていたのよりもレベルが低めだったのだ。まぁそれでも簡単という程ではなかったので、学校のレベルは中の上といったところだろう。
ふぅ、とため息をついて伸びをする。

学校のレベルを考えてしまうなんて、ランク付けを習慣的にしているようで嫌な人間だな。あんまり考えないでおこう……。

そう考えてるうちに先生の話が終わってちょうどチャイムが鳴った。ところで、放課後はどうしよう。この調子だとたぶん自分の家は分かる。けれどもせっかく他の世界に来たんだから、少し寄り道して帰ってみたい気もする。

元々の世界ではそんな余裕はなかったから、楽しみだな〜。そういうのもアリだよな〜。どこに寄ろう〜。

脳内で予定をたてていたら、桃香ちゃんの声が真後ろで響いた。

「美里!」

直後タックルされた。

「う、わ、桃香ちゃん!」
「今週の日曜日、空けといてねぇ!!」
「え? 何かあるの?」
「だーかーらっ、お昼にも言ったじゃん! 島村くんの応援に行くから一緒に行こうねって!」
「……!? あーうん、そうだったねそうだった、うんうん」

とりあえず適当にごまかしておく。最終的にそんな話になっていただなんて知らなかった。そして話を聞いていなかっただなんて、口が裂けても言えやしない。

それにしても島村くんって誰なの。

「集合時間とかはまたメールするね!」
「うん、よろしく。ところで、あー……し、島村君ってどこの学校だったっけ?」
「もーこの前から言ってるじゃん! 青学だって!」
「……うん? せいがく……青学……青春、学園……!?」
「だからそう言ってるじゃん」
「そ、そうだね青学だったね。ごめん度忘れしてた。たぶん」
「美里ってうっかりしてるとこあるよねー、っていけない! もう部活の時間だ!!」
「あ、うん」
「じゃあ行くねっ! またメールするから!!」
「うん、頑張ってね」
「ばいばーい!!」


そう言って、桃香ちゃんは走り去っていった。

……そうか、島村君は青学だったのか。びっくりしすぎて反応がぎこちなくなってしまった。だって青学とか……もうこれは「テニスの王子様」確定じゃないですか……。主要校どころか主人公がいるわけでしょ……? どんな顔すればいいの……?

現状、私は困惑顔をするしかない。

いや、でも手塚さんとか生で見れちゃうわけだ、うん。渋い顔とかすっごい早いサーブとかを拝めるかもしれない。ラッキーだね! ははは!

そう前向きにとらえてみようと思います。



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