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「早く出てきてー!」
「ちょっと押さないで!」
月の寮の門に近付いていく度に段々と大きくなる
「
ただの人間になり、ここ黒主学園で風紀委員−−もとい、学園
「きゃあっ…出てくるわ…!」
ギイィ…と重い扉が開く音がすると、いつの間にか先頭に居た藍堂くんに続いて
「おはようーっ女の子たち。今日も元気でかわいいねぇ」
「きゃっ…」
藍堂くんが笑顔で言った途端、一際大きい黄色い歓声が上がる。それと共に、
「あ!」
生徒達に押された優姫が私とお兄様の目の前に倒れ込んだ。そんな優姫に、お兄様がしゃがみ込んで優しく声を掛ける。私も同じ様に優姫の前にしゃがみ込んだ。
「大丈夫かい、優姫。いつもご苦労様」
「怪我は無い…?」
「…枢センパイ、霞センパイ!」
私達の声に気付くと、頬を紅く染めながら勢いよく立ち上がる優姫。照れている優姫は本当に可愛いな…なんて思った。
「はい…大丈夫です!」
「君はいつも僕にかしこまっているね。少し、寂しいな…」
「あっ…いやっ…だって…枢センパイは私の命の恩人ですからっ」
そう言いながら顔の前で手をぶんぶんと横に振る優姫。十年前、吸血鬼に襲われていた優姫を助けたのがお兄様だったらしい。
「もう気にしないで。そんな昔の事…」
そう言ってお兄様は優姫の頭を撫でようと手を伸ばす。−−が、それは
「授業が始まりますよ、玖蘭先輩」
「零くんっ、」
零くんがお兄様の手首を掴むのと同時に、私は止める様に零くんの腕を掴んだ。お兄様はちらりと私の方を見て、大丈夫だよ、と言う様に微かに笑った。そして零くんの手から手首を逃がす。
「恐いね、風紀委員さん」
それだけ言って、お兄様は私の背中を優しく押しながら校舎へと歩き始めた。またその道中、お兄様は木々の中から現れた