08

「あ〜一松待って!赤甲羅やめて!あっ!ちょ!ああああ!くっそこの!くそ松この!」

1位だった名前は一松の攻撃により5位まで下がってしまった。隣でぶーぶー文句を垂れてる幼馴染を鼻で笑いコントローラーを操作する一松、二人がやっているのは察しのとおりマリカーだ。

「だーだーだー!!!」
「うっせぇ!!」
「一松のがうっさいよ!1位松め!くっそあと一周あるし絶対追いつく…!」

体を動かしつつハンドル式のコントローラーを動かす名前はただいま2位まで上り詰めた。赤甲羅を背中に3つ持ち一松操るワルイージへと走るヨッシー。ゴール直前名前は甲羅を連打で発射させ体を大いに傾かせ一松の肩に寄りかかりながらカーブを曲がる。ワルイージがすってんごろごろと転がっていく横をすり抜け名前は宣言通り1位に返り咲いた。

「いいいいいやっふーーー!!ざまぁないっすね!一松さん!」
「最後名前が寄りかかってきたの超邪魔だったんだけど!絶対それが原因だから!」
「人のせいにするのよくないよな!」
「はああ?」
「ほら次来るよ次!!!」

3.2.1とカウントをし、いざ!と思った瞬間名前部屋の扉が開き名前も一松もスタートダッシュを失敗する。

「やっほー!玄関開いてたからそのまま来た!」
「俺は止めたんだが…おそ松が大丈夫って聞かなくて…すまん…!」
「ごめんまってこれ終わってからね、そこら辺座ってて」

画面から目を離さずおそ松たちに言う名前。「あ?なにこれマリカー?なっつ!」と画面を見ながらベッドに座るおそ松に続きカラ松もその隣に座りマリカーを見つめる。

「名前あとで俺も!俺も!」
「わかったからまってってばぁああ!!一松このやろおおおおお!!!」
「スター最強説」
「あ、名前俺もやりたい…」
「待ってってば!アホ!いま集中してんのわかんねぇの!?クソ松共!!!!」

転んだ八つ当たりをおそ松とカラ松にする名前、おそ松はちぇーっと口をすぼめるだけだったがカラ松はしゅんと落ち込んでしまったことをマリカーに夢中の名前は気がつかない。

***

4コース全て終わり一松1位でこの勝負は終わりになった。はぁとコントローラーを放り投げ改めておそ松、カラ松へと向く名前。

「おそ松くるならラインくらいしてよ、びっくりして最初うまくできなかったじゃん」
「いやしたから」
「え…」

改めてスマートフォンを見てみると確かにおそ松から一言「いく」とだけ届いていた。ゲームに夢中で気がつかなかったらしい。

「あちゃ、ホントだ。ごめんごめん…嫌だからって勝手に入るとか…!」
「昔はよくやってたじゃーーん!」
「久々すぎてびっくりだよ!別にダメってわけじゃないけどさ!あ、カラ…松?は止めてくれたんだよね、ありがとう」
「あ、いやそんな」
「どもってんのきもいんだけど」

素のカラ松のまま照れていると一松がゴミでも見るかのような視線でカラ松をみてぼそりと呟いた。カラ松には聞こえなかったようで苦笑いをして誤魔化した名前は「カラ松久しぶり〜!そのグラサンにあってる〜」と適当な事を言ってみた。

「!名前にはこの素晴らしさがわかるのか!さすが我が幼馴染…!」
「あー…?うん、そうだね?」

ルー語のような痛々しい言葉をつらつらと並べ始めたカラ松を無視しおそ松は「次俺ー!」とコントローラーを手にする。名前はもうひとつのコントローラーをまだ喋っていたカラ松に渡し「さぁ!頑張って!」と位置交代をする。ベッドに寝転がり画面を見る体勢を整えていると壁に背中を預け足を名前に乗せる一松腕の中にはモロタが収まっている。

「俺マリオ!」
「ぽいわ〜」
「ん〜マンマミーア!」
「カラ松は?ルイージでいいんじゃない?」
「そうだな、長身の彼にしよう」

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