※だいぶ露骨に性的な表現をしているので18歳未満の方や自己責任の取れない方は閲覧をご遠慮ください。








意識をどこまで遣っても行き止まりだった。関係の続きも、この行為の延長も、いつも突かれる部分も。目には見えないが確かに壁が存在していて、だからこそなのかそのあたりを雑に刺激されてしまうとわずかに悲しみと深い悦びが襲いくる。
いわゆる援助交際で先はない。中に出されはするが避妊を徹底しているので先はない。クズ相手に私の子宮口がゆるくなることもない、はずなので。おそらくこれにも先がない。
子どもを作るための性行為ではないので。彼には子どもが居るらしいが、セックスしたらついでに子どもが出来てしまったというレベルの認識だそうだ。年若い私にも、それがヤバい思考回路であるということは分かる。これに同調してしまったら私はアバズレビッチでしかなくなってしまう。
どこかで自分は他の援交少女たちとは違うと自らを特別視している。エッチは好きではなかった。効率が良かっただけなのだ。そこにたまたまこの人が通りかかって、真面目ぶって胸元を開ける私を面白がって買っていって、気に入られてしまって私は壁に突き当たった。

「今日は随分ご機嫌ナナメだなぁ」

鮮烈な絶望に気付いた私の、浮かないまぶたを熱い舌が舐めてゆく。なんのつもりか微かに塗ったプチプラコスメのキラキラが、無情にも悪い大人の男の人に剥がされてしまった。
目尻に勝手に集まった涙を強めのリップ音で吸い取られる。ちゅううと情熱的な口付けのような音を立てて唇が離れた。目を向けると右の口元にくっきりと残る傷痕をもろともにやりと曲げて伏黒さんが私の頭を触る。私はそもそもこの人の下の名前を知らないのだ。

「そろそろ女子高生卒業だろ?めでてぇ顔のひとつも出来ねぇのか」

「うれしくない」

「女子高生っつー商品価値がなくなるもんな。どうすんだ?卒業したら」

「やることない」

「このままデリヘルでもやるか?俺が開発してやったんだし、どこかしら需要はあるだろう」

まさに開発をされた全身を撫でさすりながら他人事のように提案される。
何も返事をしないでいると、学校で授業を受けたそのままのシャツのボタンをプチプチ外されていった。伏黒さん好みのパッドの入っていない薄い生地のブラジャーに、私の弱い乳首がぷくりと浮き出ているのがわかる。

「まぁオマエは俺以外では満足できねぇだろうけどな」

言外にそんなん知らねぇし、と付け足された気がしてまた両目がやんわり潤った。
女の子を優しく扱うという基本の欠けたザラザラした指先が、やわらかい綿の布越しに私の乳首をグリグリと押す。深爪気味の硬い爪が、痒くもないのに頂点をさわさわと掻く。
言い逃れが出来ないほどに芯を持ったそこをブラジャーごと口に含まれ、私は口元を手のひらで抑えて仰け反った。しなる身体は逃げ場がないように太い腕で拘束されていて、見上げた天井はここがラブホテルであることを思い出させるかのごとく私と伏黒さんの情事を映している。
乳を犯される私は鯉みたいな顔をしていた。舌で乳首を押しつぶされる度意図せず喉から漏れる喘ぎが、どうしようもなくみっともなさを加速させていく。気持ちいい、と言うように躾られた癖で声帯が勝手に言葉を紡いで快楽を知らせる。
崖の端に追い詰められているだけで、本当に気持ちがよいわけではないのかもしれない。女の身体がそう変えられただけで、実際は苦痛であるのかもしれない。

「しゃぶられながら反対の方つままれるとなまえちゃんはすぐイッちまうもんなァ」

「ん、んんぁ」

伏黒さんの言葉に従順に、言われた通りに絶頂を迎える。押し上げられたブラジャーのワイヤーが、胸の上部を圧迫している。
卑猥にてらてらと伏黒さんの唾液でひかるそこを、舐め回した伏黒さん本人が更に口の中におさめる。ちくりちくりと歯が乳頭に食い込む。反対側はぞんざいに弾かれた。一瞬の痛みのあとに、染み渡るように快感が広がる。子宮が震えて、待ち構える乱暴を少しでも円滑にすすめようと液をたらたらと分泌する。

「最初は乳首じゃ喘ぎもしねぇガキだったのにな」

がぶりと噛まれて吸われてやっぱりイッて、ふわふわと脳を占める多幸感が下半身に熱を分け与える。
スカートの中、これも伏黒さん好みの脱がしやすい紐パンは、片側だけ紐をしゅるりと解かれて濡れた恥部を際どく晒す。
力の抜けた私の身体を反転させて背後から抱えた伏黒さんが、晒した秘部をそのままに私の乳首をぎゅうと握り込む。耳からやさしくやさしくエッチな言葉を吹き込まれて背筋が粟立つ。

「なまえちゃん、かわいい、かーわいい。今日はオマエの卒業記念で一生忘れられねぇくらいぐちょぐちょに抱き潰してやるからな」

「ふぁっあ、」

「俺の形覚えて卒業しろよ」

ぐりぐりと太い指が、ぱくぱく空いた下の穴にねじ込まれる。私のものより明らかに長い指が、私では絶対触れない場所を好き勝手に荒らしてゆく。
教えこまれた一部分、陰核の裏側を強く押される。座っていられなくなって身を捩るが全くなんの抵抗にもなっていない。天井を見てもみだらな我々が映っているだけなので避けて、私は背後の伏黒さんを振り返る。こういうときこの人はとてもとても優しい目をしている。

「ここがGスポット、オマエはここを俺の指で抉られるのが好きだよなァ」

「ん、あ、は、はい、好き、すきです」

「こうやって雑にズボズボするだけで簡単に潮噴いてイッちまう」

「あ、い、いっちゃ、あああっ、」

伏黒さんのたくましい手を私の淫液で汚す。興奮しているのかつり上がった伏黒さんの口元、空いている彼の手は私の乳房をパン生地のように捏ねている。
イッた直後に手のひらが乳首にかすり、小さく喘ぎをこぼすと伏黒さんが私の額に唇を寄せてきた。これは伏黒さんの言う通りにできたご褒美だ。今までの言動が全部嘘かのように、まるで私の存在が愛おしいものであるかのように触れてくれる。ずっとこんなふうに扱って欲しくて苦しくて悲しくて逃げられない。

「スケベな女子高生だな。スカート汚れてんぞ」

無遠慮に指がまた私をぐちゃぐちゃにしようと割り込んでくる。敏感になった膣が、擦れるだけなのに快感を拾い集めて私の理性を溶かす。
汚れたスカートに気を回す余裕はなかった。輪郭が分からないスピードで執拗に膣をほじくられて涎の垂れた顔を伏黒さんに見せてしまう。クリトリスに親指が添えられ、恥丘を叩くような勢いで抜き差しされる。一度達しても止まらない。二度三度、境目がわからなくなるほどに膣肉をなぶられる。粘着質な音が続いて、私の身体はけなげに伏黒さんの指を締め付けるのに、伏黒さんは楽しそうに締め付けに抗って私のナカを徹底的に虐めた。

「はい、なまえちゃんのトロトロまんこの出来上がりー」

くぱぁと広げられてくちゅりと水音が鳴る。空気を感じる。意識とは関係なく膣口が開閉しようと断続的に力を入れる。
達した余韻で頭がぼーっとする。ゆらゆらと世界が揺れる中、いつもは貰える熱い塊をまだ中に入れていないことに気づいた。
いつの間にかベッドに仰向けにされていて、必要以上に解された恥部をまざまざと観察されている。身体を起こして見てみると、ねちゃりと粘液が糸を引いて伏黒さんの中指と膣口とを繋いでいる様子が目にうつった。

「ドスケベが」

なんて吐き捨てられて中指のみならず指を何本かが、再度私の股ぐらに沈んだ。気を抜いていたので大きい声を出してしまい、気を良くしたのか散々好きにしたそこを更に奥まで融けさせようとねじる動きで侵食する。

「あっ、あっ、」

「おっ、降りてきてんのか。分かるかなまえ、ここがポルチオだ」

示された部分はいつもなら伏黒さんのもので嫌というほど突き上げられる場所だった。私の中の、壁だ。
わずかに指の先が触れている。もどかしくて腰が動いた。いつもみたいにオモチャみたいに無慈悲にひたすら押し込んでほしい。
最後にめちゃくちゃにされてしまう、女子高生じゃない私は伏黒さんに捨てられてしまうのに、今日理性が吹っ飛んでしまうほどに犯されてしまったらきっと私は伏黒さんを忘れられなくなってしまう。怖かったはずなのに、恐怖がそのまま私の膣を潤して、はしたなく奥を疼かせる。
少しでも刺激が欲しくて腰を上下させた。伏黒さんが空いた手のひらを私のお腹の上に置いて擦る。

「オイオイ節操ねぇな。人の指使ってオナるんじゃねぇよ」

くい、と下腹部まできていた手のひらが私の身体を押す。途端感じたこともない気持ち良さが私の頭をやき尽くした。

「んギィィっ」

「可愛くねぇ声出すな萎える」

なんだ、これはなんだ?一瞬で深い絶頂に達して頭の中が真っ白になる。理解が追いついていないのにさらにぐりっと内外から刺激されて、あっけなくまた頂点まで押し上げられた。エビのように身体が反って、暴力的なまでの快感が頭の先から足の指までをくまなく巡る。体温が上がる。

「ハハッ、なまえちゃんの大事なところ、俺の指離したくねえって吸い付いてくるぜ」

「……んぁ、ひ、ふあ、ふしぐろひゃ、」

「ドスケベ雑魚まんこに躾し直してやらねえとな。俺がいいって言うまでアクメキメちゃ駄目でちゅよー」

ちゅぽんと指が抜かれて、天井の鏡でトロリとした自分の顔を眺めて惚けていると、何の予備動作もなく伏黒さんの陰茎が一番奥まで叩きつけられて息が止まった。ひらききった膣道をメリメリと更に拡張されて足の指がわななく。ささやかに触れ合うことしかされてこなかった子宮口が、体格のいい大人の生殖器にみじめに潰されて、やっと与えられた悦びを身体中に伝達させていく。
いれただけで達してしまって呆然とした。だめだ、こんなの続けられたら私だめになってしまう。嫌だと言おうと開けた口を、伏黒さんの手が乱暴に塞いだ。

「俺言ったよな?何勝手に一人で良くなってんだ?」

「んんん、んんんんんん、んん」

「まぁ記念日えっちってやつだからな、文字通り記念になるほど愛し合おうか」

「んんぅーーー!!」

ごりっと子宮口が抉られて、キャパシティを超えた快感に身体が痙攣で限界を訴えた。ガクガクと腰が逃げたいとビクつき、憐れまれて俄然柱のような腕に小さな身体を閉じ込められる。
私は無力だ。愛し合うだなんて、どの口が言っているのか。
だってキスだって唇同士でしたことがない。生殖器同士のディープキスばかりで、待って欲しくても聞いてくれなくて、それのどこが愛につながるというのか。

「こんなにダイレクトに子宮にピストンかませる男、そうそういねぇからな」

「んーー!!んぅ、んんんっ」

「またイキやがった。少しは我慢しろよ」

「……ん、んぁ、」

「可哀想ななまえちゃんのために優しくしてやらねぇとな」

口元から手を離される。垂れた涎はそのまま放置された。優しくとの言葉通り、先程までの荒々しい律動から打って変わってゆっくりと舐めるように肉棒は出入りをはじめる。
ぱちゅんぱちゅんと随分とかわいらしい音が鳴り始めた。ぞぞぞぞと膣内の凹凸すべてに引っ掛けるかのように丁寧に丁寧に味わい尽くされている。全ての箇所に触れたいのだと言わんばかりに膣の中を余すところなく圧迫していく。
暴力を振るわれた後に優しくされるとコロリと堕ちてしまう。私の雑魚まんこはその筆頭であった。無理を強いられた膣壁が、労るかのような動きに歓喜して、この男の精を受けたいと奥に招くため収縮を繰り返す。その度に私の脳髄は甘い痺れに侵される。

「ああ、あああんっ!いやぁあ、やだこれ、」

「あ?きゅうきゅう締め付けてんのはオマエだぞ」

「いやっ、だめなの、こんなの、気持ちよすぎてっ!」

「おーおー甘イキとやらを試してみんのもいいかもなァ。よしよし、赤ちゃんの入る大事なところ駄目駄目にされて気持ちいいな?好きでもないクズ野郎に普通のセックスできなくなるくらい犯されて素直に感じちゃう淫乱だもんな?」

「あああぁ、あ、あッ、ん!」

子宮口に伏黒さんのものが優しく触れては力強く押してくる。触れた際の刺激はもちろんのこと、押されても気持ちいいし離れても気持ちいい。出て行かないで、もっとしてと先端に名残惜しく吸着しているのが私にも分かる。
出して欲しい。伏黒さんの、精液を私の中に。最後だというなら。いつもは何も考えずに自分勝手に吐き出す癖に。

「ガキ産んでもねぇのに子宮口こんなにやわやわになっちまって情けねぇな。欲しいんだろ?」

「……ぁ、は、はい」

「じゃーもっと白目剥くくらいドロドロにならねぇとなァ」

「ああああぁああ!!!」

どちゅん、と一気に貫かれて目の前に星が弾けた。行き場のなかった腕を掴まれて確実に抵抗が出来ないようにされてしまう。
勢いは収まらず、じゅっぽじゅっぽと盛大に卑猥な音を立てて、伏黒さんは私を貪る。もの扱いをされていることに悔しいながらも胸がときめいた。今の私は伏黒さんが射精するための道具に過ぎない。人権を無視した強姦じみたファックがこれほど気持ちいいなんて知りたくなかったのに。

「あぁ!!あああ!!あふぅ!!あっ、あっ、」

「……ッ、」

すぐに限界を迎えてしまう我慢のできない子宮口に許容範囲を越えた悦楽が叩き込まれる。絶頂して身体を強ばらせるが、そんなのは知らないとばかり締め付けた膣内もろとも引きずり出されて押し込まれる。摩擦の強さが頭の中をぐちゃぐちゃに掻き回していく。
気が狂いそうだった。あまりにも気持ちが良すぎて、意味のある言語を紡ぎ出せない。おそらく白目も剥いていた。叫び過ぎて喉も痛くて、けれどどこか満たされていた。

「オイ、気ィ失ってんのか」

「…………ぁ、ぁ」

「テメェの欲しがった子種、たっぷり注いでやるから」

「……ッん、ふぅ、」

子宮口にぴったりと密着して、子宮の中に直接注ぎ込むように温かい液体が放たれる。これが欲しかったのだと子宮で恋を理解した。
私は伏黒さんが欲しかったのだ。ずっとずっと、壁の先が欲しかったのだ。
好き放題注いだあとで引き抜かれる。ヒクつくそこからとろりと精液が溢れて垂れた。それを眺める伏黒さんが、思い付いたように手をぽんと打ち鳴らす。

「思ったより出過ぎちまったから掻き出してやろうか?」

「………………」

私は涙を流した。行為が始まってから泣き通しだったから、伏黒さんは気にせず私の股に再度手を添える。
こんな人、きっといない方がむしろ生きていきやすいだろう。激しすぎる性交のせいで身体がろくに動かない。声もまともに出せるか分からない。けれども。

「……だい、じょうぶ、です」

「あーピル飲んでんだっけか」

「…………は、い」

「じゃあ任すわ」

背中に腕が通されて身体が起こされる。仰向けになった伏黒さんが、懲りずに私の中に挿入しようと位置を調整している。
ぼとぼとと、伏黒さんの子種が垂れていった。惜しくなんてない。また何度も出されるはずだから。やがて衰えをしらない亀頭が我が物顔で私の中にみちみちと身を埋めてくる。

私は微笑んだ。子どもの名前は何にしよう。