prologue-age.10




シャーロック・ホームズ
ジェームズ・モリアーティ

今でこそ、どんなに因縁のある二人だったとしても、
私にとってこの頃の彼らはキラキラとした思い出に他ならない。

ジミーは私をいつも可愛いと褒めてくれたけど
階段の踊り場の窓辺に腰掛け、雨降りのガラス窓を見つめる彼こそ
他にこんなに美しい男の子は知らない
と思えるくらいとても綺麗だった。

シャーロックは、そこに居るだけで私に安心をくれた。
……あー、実験の時は不安しかなかったけど……。

眠りにつく前、たまにシャーロックが気まぐれにバイオリンを弾く。
私の為だけに弾いてくれるその音色は、
どんなプロの演奏家だって敵わないくらい
私の心の深い所に柔らかく響くのだ。

彼らと同い年なら良かったのに。
彼らと一緒に卒業できればよかったのに。

この頃の私はそんな事ばかり考えていた。

この頃の1歳差は、今では想像もつかないくらいとても大きな問題だったのだ。

Age.10


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