俺はそんなに変な作りの顔をしているのかな。丸三音さんはいつも……では無いけれどもたまにじっとこちらを直視してくる。
嫌な気分ではないけれど、ご飯を食べている時とかにそういう事をされるととても気まずくて、つい俯いてしまう。隠し事をしてるから尚更目を合わせづらいけどそんなことお構い無しで見つめてきた。
なにより、1番勘弁して欲しいなと思ってるのあまり目を逸らしすぎると不審がられるかなと思い、何度かじっと見つめ返したことがあって、そうしたらその度とても嬉しそうに優しく笑って頭を撫でられた事だった。

丸三音さんはとても綺麗な人だから、その笑みを見るとつい心臓が掴まれたみたいにきゅうっとなる。
高鳴る鼓動と共に訪れる恋しい印象が俺を変にさせる。
本当によして欲しい。俺の気持ちも知らないで。

けど丸三音さんはエスパーじゃないから俺が1人で勝手に悶々としてることなんて知らない。だから今日も吸い込まれるような銀灰色の瞳で俺を見つめた。
俺はこうして眠るあなたを見つめるだけで動揺に似た状態になるのに。

白い髪は暗がりの部屋でもわかる。ぼんやりと見える瞼を閉じた丸三音さんの無彩色の髪に手を伸ばし一撫でしたらさらさらとしていた。
ここ最近行う秘密の行為。触れちゃいけない側の人間の俺が、耐えきれなくて深夜一人でこの人の身体の温かさを感じて満足している。
丸三音さんの視線に対して胸の昂りを覚えだしてから、彼に触れたくて仕方がなかった。
恋しくさせる気持ちの名称におおよその見当はついてた。けど俺には後ろめたいものを持ちすぎているから、これは「それ」と違う感情だと決めつけないとこの人を困らせる。拒否されるに違いないし、ヘタしたら居候が出来なくなる。そんなの嫌だ。けど。
もっと触れたい。恩人なのにそんなことしちゃダメだ。この苦しい感情を吐き出したい。俺はこの人に嘘ついてるのに。

反する思考が次々と出てきて、頭の中がぐちゃぐちゃになる。まだ寝てないから、俺の感情の起伏は夜に飲まれているからおかしいんだ。熱暴走した全てがその感情を認めろと俺に言い聞かせる。
拾ってくれて、温かい眼差しで俺を向かい入れてくれて、優しさをいっぱい与えてくれて。なんて素敵で輝いた……愛おしい人なんだろう。
本当に俺はちょろい人間だなと思う。自分が心地よい方向へ向かって、認めてしまった。

「聞かないで。丸三音さん、丸三音さん、俺は、あなたのこと…好きになっちゃったかもしれないです」

気がついたら、漏れ出た届く事ない愛の告白。体が勝手に動いて無防備な丸三音さんの薄い唇と、自身の口を重ねてしまった。
あっと思った時にはもう遅くて、後悔よりも丸三音さんに対する愛情がどっと湧いてでた気がした。

ブルー・ブルー・ブルー
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