「余程おれ達の事が気にくわないんだろうな」
「そりゃそうでしょう。一連の陰謀をあたし達に邪魔されちゃったんだもん」
「……え? それじゃあ」
「フィルさんの命を狙ったのが、フィルさんが死んだ時一番得をするクリストファさんだとすれば……そのお付きの魔道士も怪しいと見るべきじゃない?」
「なるほどなぁ」
リナさんの説明に納得した様子のガウリイさん。
……いつまで覚えてられるかは疑問だけど。
「それにアイツ、もしかしたら人間じゃないかも……」
「あぁ……先日襲って来たのは魔族。だとしたら、あのカンヅェル本人が魔族か、それと契約を結びし者」
「まぁ、声からしてカンヅェルっていう人が私達を襲ってきた魔族でしょうね」
「ユウもそう思う?」
「……そう思わせるために彼の声を真似していたっていう可能性もありますけど……」
「けど?」
「あの傍若無人な物言いは間違いなく彼ですよ。彼ったら出張だなんて嘘ついて、仕事をせずに私達の跡をつけて来たんですよ、きっと」
「って、まだ引っ張るか、そのネタっ!?」
律儀にツッコミを入れてくれた後、リナさんは呆れたように肩を落とす。
そして、どこか疲れたような目で私を見ると、溜め息をつき言った。
「……何かアンタ変わったわよね……ユウ?」
「そうですか?」
小首を傾げれば、ガウリイさん達がしみじみと頷いてみせる。
「そう言われてみればそうだなぁ」
「前は冗談など言わなかったしな」
「何か心境の変化でもあったんですか?」
……心境の変化……ねぇ?
「んー? しいて言うなら皆さんに感化されたってところでしょうか?」
「どういう意味よ?」
「いえ、特に深い意味は……言ったじゃないですか、『しいて言えば』って」
リナさんにジト目を向けられ、思わず額に汗しながら弁解する私。
するとその様子を見ていたアメリアさんが笑顔で取り持ってくれた。
「まぁまぁ、良いじゃないですか、リナさん。それだけユウさんも、わたし達に馴染んでくれたって事ですよ!」
「ま、言われみれば、そーよね」
これでユウさんも立派に『仲良し』の一員です!
そう嬉しそうに語るアメリアさんに、私は苦笑する事しか出来なかった。
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