「それで、本当の所はどうなんですか?」
丁度お昼時だった為、一旦聖堂まで戻ってきた私達。
私は着替えを済ませてからお昼にしようと隣の部屋まで行き、そこで彼に声を掛けられた。
「……ゼロス……」
扉はちゃんと閉めたはずだが……。
「これから着替える所なんですけど?」
「あぁ、お気になさらず」
…………。
とりあえず着替えるのを諦め、小さく溜め息を吐くと、私は先程のゼロスの言葉の意味を尋ねた。
「で? 本当の所って何の話でしょう?」
「おや? 解っていらっしゃるのでは?」
「さぁ? 何の事だか」
わかりませんね、と言うように首をかしげて見せる。
まぁ、実際見当は付いているのだが……。
「先程の『本をどこから取り出したのか』って事についてです」
「………………」
……でしょうね。
「アメリアさんも言ってましたが、乙女の秘密を暴くのはどうかと思いますよ?」
「まぁ、その点につきましては僕は正義の味方ではないですから♪」
「楽しそうに言うことでもないと思いますけど……」
「それに先程の演技……リナさん達は騙せても、僕は騙せませんよ?」
「それこそ何の話でしょう?」
そらっとぼける私。
それに対しゼロスはニコニコとしながらコチラへと近付き、訝しがる私の唇にスッ……と人差し指をのせ言った。
「口許……笑ってましたよ? ガウリイさん達を煙に巻いてる時に」
目敏いなぁ……。
ガウリイさん達には悪いが、あまりの慌てっぷりに思わず笑ってしまい、バレないように手で隠したのだが……。
「……で、それを知ってどうするんです?」
折角うやむやにしたのだが、ゼロス相手にこれ以上誤魔化すのは無理だろう。
私は開き直り、目の前の彼に尋ねる。
するとゼロスは、
「どうもしませんよ」
と一言、いつもの調子でニコやかに言った。
「それなら知らなくても良いじゃないですか」
「それがそう言う訳にもいかないんですよ」
「どうしてです?」
「知らないままにしておきたくないんです」
「だから、どうして?」
「興味があるんですよ」
そこで一旦言葉を区切ると、ゼロスは眼をスゥ……と開け言う。
「ユウさん、貴女に」
───と。
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