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一瞬何を言われているのか解らなかった。
紫の瞳に見つめられ、思考が鈍る。
けれどそれも数瞬の事。
彼の言葉を測りかね、私は即座に頭を働かせ、極力無表情で彼に問いかけた。
そう、まるで何事も無かったかの様に。
「ちなみに、それは……どういった意味で?」
「はい?」
「心的傾向のその先の意味は何かって聞いてるんです」
ただの興味なのか、それとも別の意味があるのか。
真剣なのか、からかってるだけなのか。
真っ直ぐにゼロスの顔を見つめると、彼は笑顔を崩す事無く言う。
「それは秘密です♪」
…………この男は。
人差し指を口に当て、ニッコリはっきり答えるゼロスに呆れ果てた。
「それで……どこから取り出したんですか?」
「あぁ……あれはねぇ……」
「あれは?」
「内緒」
一言のもとに切り捨てる私。
「…………ぇ……あの」
何でもかんでも手の内を明かすと思ったら大間違いである。
ましてや、いつも『秘密です♪』と逃げる謎の神官にコチラだけが教えるのは不公平。
でも、だけど。
「そうね、ゼロスの秘密主義が無くなったら教えてあげます」
「いやぁ、はっはっはっ」
御株を取られ、どう反応して良いのか困ってるゼロスにそう言えば、彼は笑って誤魔化す。
そんな彼に、私は不敵な笑みを浮かべ、
「もしくは」
「はい?」
「私の気が向いたらね」
言って微笑むと、ゼロスはきょとんとし、その後、
「それは楽しみですねぇ」
と、やはりいつもと同じように笑ったのだった。
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