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ゼロスに部屋から出ていってもらった後。

ようやく着替えを済ませた私はリナさん達のいる聖堂へと戻り、一冊の本を開いた。



「実はコレ、そこの部屋の本棚にあった本なんですが……壁画の事について書いてあって」

「手掛かりになりそうね」

「はい、それでここを見てください」



言って私は、あるページに書かれた内容を読み上げる。



「壁画には火竜王・水竜王・地竜王・天竜王の四体が描かれていて、それぞれの属性の力を竜王の持っている宝珠(オーブ)にそそげば扉は開かれるとあります」

「また随分と凝った仕掛けになってるわねぇ」



説明にリナさんがぼやく。



「四つそれぞれってことは地水火風……ってことですね」

「魔法の種類は関係ない訳?」



アメリアさんの言葉に、リナさんは不思議そうにコチラを見た。



「えーと、初歩的な魔法で良いみたいですね。火の矢(フレア・アロー)とか氷の矢(フリーズ・アロー)とか」

「それなら何とかなりそうね! それじゃ、仕掛けも解ったことだし、サクッとお宝を手に入れちゃいましょうか!」



彼女は立ち上がり、元気良く宣言する。

それにアメリアさん達もこれまた元気良く『おぉっ!!』と応え、先程の隠し通路へと向かい始めた。

私は本を閉じると、置いて行かれない様に───けれど、ゆっくりと立ち上がる。

何故だかわからないが、先程からどうにも体がだるい。

んー?

と首を傾げ、そんな私に気づいたゼロスに不思議そうな視線を向けられた。



「ユウさん?」

「あぁ、すみません。今行きます」



取りあえず今は意気揚々と歩みを進めているリナさん達に後れをとる訳にはいかない。

私は「大丈夫ですか?」と心配するゼロスに曖昧に答えながらも、足を踏み出した。









あとがき


曖昧・不確か・あやふや。
はっきりしないこと。
ぼやけていること。
紛らわしいこと。

2人の関係、2人の正体。

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