「………………」
ニコニコニコ……。
「………………」
ニコニコニコニコ……。
………………………………………………………………………………………。
ニコニコ……
って。
「えぇい、鬱陶しいっ!!」
頭の隅で何かが切れる音を聞きながら、私はそう声を荒げていた。
それに対し、私の後ろをついて歩いていたゼロスは、「突然どうしたんですか?」と何食わぬ顔で、いけしゃあしゃあと聞いてくる。
「どうしたもこうしたも! 聞きたいのはこっちですよ!」
私はゼロスに詰め寄ると、一気にまくし立てた。
「人の事を観察するようにジッと見てたじゃないですかっ!! それはもう鬱陶しい位にっ!!」
「鬱陶しいだなんて酷いですねぇ」
勢い任せに叫ぶ私に、ゼロスは困り顔でポリポリと頬を掻き、
「僕はただ、ユウさんの事が知りたいだけですよ」
と、いきなり私に抱き着き言う。
更に私の頭に頬擦りをしながら、
「言ったでしょう? ユウさんに興味があるって」
「……って然り気無くセクハラしないでいただけますか、神官様」
腰にはゼロスの手がガッチリと回され、離れようにも離れられない。
「ユウさんの抱き心地が良くて離れがたくなっちゃいました」
「それが鬱陶しいって言ってるんですが」
見ればリナさん達は他人のフリしてかなり前を歩いている。
「まぁまぁ、そう仰らずに。それにリナさんに好きにして良いと許可を頂いてますし♪」
「私は許可した覚えはないです」
私は彼から少しでも離れようと、腕を突っ張ってみるが、悔しいことにゼロスはびくとしない。
そもそもこんな事になったのも最初から最後までゼロスの所為。
そう。
───事の起こりは10分程前に遡る。
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