チチチチチッ。
と、小鳥のさえずりが辺りを支配する。
その音源を見やれば、小鳥と戯れるミワンさんの姿があり、その様はとても儚げだった。
そんな彼女から視線をそらし、もう一度ゼルガディスさんに戻す。
が、すでにそこに彼は居らず、私は聞こえてきたミワンさんの呟きに耳を傾けた。
「……良いわね……お前は翼があって……」
「………………」
青い小鳥を手のひらに乗せ、羨ましそうに、悲しそうに笑うミワンさん。
そんな彼女に近づく者が居た。
───ゼルガディスさんである。
「っ、あなたは……」
「あ……邪魔する気は……」
サクッと鳴った足音に驚き、逃げてしまった小鳥。
辺りには気まずい空気が流れた。
それを打ち破ったのはミワンさん。
「……命を救ってくれてありがとう。でも、同時に折角の家出も終わり……」
どうやら彼女、家出の途中に魔物に襲われ、そうとは知らず私達がここに連れ帰ってしまったようだ。
「あなたお名前は?」
「ゼル……あ、ルルです」
ベンチに並んで腰掛け、話始める二人。
……って、この状況。
思いっきり覗きじゃないだろうか、私。
かと言って、今更出ていくのもはばかられる。
…………仕方ない。
私は二人に気付かれないようにジッとしている事にした。
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