同志、味方、協力者。
一緒に何かを行う間柄。
同じ種類に分類されるもの。
同類。
仲間という単語の意味が頭を駆け巡る。
それだけで、自分が動揺しているのがわかる。
……って言うか、冗談だよね?
私は極力平静を装いながら、魔竜王に尋ねた。
「そんなに人手不足なんですか?」
「まぁ……それもあるが、お前に対する個人的興味のがデカイな」
「……はぁ……そうですか」
まさかそうくるとは思わなかった。
と言うか魔竜王に興味を持たれても。
しかし、コレは逆にチャンスとも言えるだろう。
コチラから攻撃をしない限り、魔竜王も私に攻撃を仕掛けて来ることは無い───……はず。
私は微笑みを魔竜王に向けると、
「そうですね。次までに考えておきます」
と、そう言った。
満更でもないその答えに、魔竜王はニヤリと笑う。
「そうか、色良い返事を期待してるぜ? さて……アトラスシティといい、セイルーンといい。よくもこっちの計画を邪魔してくれたなぁ」
「いいえ、お礼を言われる程じゃあ」
剣を突き付け、上機嫌でゼロスに詰め寄る魔竜王。
対して、ゼロスは笑顔で言葉を返す。
───そして。
「その減らず口もこれまでだぜ!」
ゼロスと魔竜王の戦いの幕は切って落とされた。
結論から言うなら───ゼロスはどう贔屓めに見ても分が悪かった。
もともと絶対的に魔竜王が有利なのだ。
それは致し方ない事。
しかし、このままじゃさっきと変わらない。
何とかしなくては───。
そう思った矢先。
「ぐあぁっ!!」
肩口からバッサリと切られ、ゼロスが苦痛の声を上げた。
「───っ!!」
駆け寄ろうとして、咄嗟に思い留まる。
今ココで私が動けば、私と言う枷がゼロスを追い詰めてしまう。
更に戦況は悪化する。
それは───それだけは防がなくては。
膝をつき杖に寄り掛かるゼロスを見て、私は握る手に力を込めた。
「オレをおびき出す為だけならば、貴様だけでも十分だったはずだ。と……言う事は、冥王は何か別の目的であの娘を使おうとしているはず。その目的とは何だっ!?」
「ですから……冥王様から聞いてないんですってば……」
問い詰める魔竜王に、ゼロスは苦しそうな笑顔のまま返す。
「そうか……だが何も掴んでないはずもあるまい。貴様もそれが知りたくて、あの娘と一緒にいたんじゃねぇのか?」
「確かに……僕も冥王様の計画がどんなものか知っておく必要があるとは思ってました……」
「ほぉ?」
「でも……あの人達の事を良く知る内に、大方の見当はつきました」
「ふ……食えねぇ野郎だ」
「恐らく……冥王様の目的は……」
「目的はっ!?」
おうむ返しに問う魔竜王に、ゼロスはにっこりと笑みを返し、
「───秘密です♪」
言ったその途端、すぅ…っとゼロスの身体が掻き消え───私の視界は暗転した。
ALICE+