薄汚れた天井。
ベッドサイドに飾られた花。
窓から差し込む暖かな光。
不安そうなアメリアさんと、難しい顔のゼルガディスさん。
私の意識が戻った時に見た物と者。
「……これからどうなっちゃうんでしょう……」
「…………さぁな」
「さぁなって、冷た過ぎですよゼルガディスさんっ!」
「だが不安がってばかりでも仕方ないだろう」
「それは……そうですけど、でも……」
そこまで言ってアメリアさんは私が目覚めた事に気づいたらしい。
「あ! ユウさん、気がついたんですね!」と明るい表情でコチラヘと駆け寄ってきた。
しかし、そばまで来ると一転。
その大きな瞳は心配そうに私を窺う。
「……大丈夫ですか?」
私はこくんと頷き、続けて尋ねた。
「……ココは?」
「宿の一室です」
宿……?
「もう、ビックリしたんですよ? ユウさんたら、いきなり倒れちゃうんですもん」
「…………」
「復活をかけても一向に意識は取り戻さないし、でも息はちゃんとしてるし……」
あぁ、そうか。
空間移動に膨大な魔力を使った影響で倒れ、深い眠りを必要としたのだ。
体力ではなく、精神を回復させる為に。
「じゃあここまでは……」
「ゼルガディスさんが連れてきてくれたんです」
「そうですか……ご迷惑おかけしてすみません」
起き上がり頭を下げると、彼は呆れたように溜め息を吐き出した。
「そう思うなら無茶はするな」
ごもっともです。
それについては返す言葉もない。
……ただ。
その言葉を受け、何故だか虚無感が心を苛んだ。
それを払拭するように、私は二人に尋ねる。
「それで……あの後ってどうなったんです?」
───すると。
彼女達は気まずげに顔を見合わせた。
「?」
「それが……」
「………………」
神妙な面持ちで話始めたアメリアさん。
私はそれに静かに耳を傾けた。
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