コンイ(1/4)

───あの後。

リナさんを宥めてすかして機嫌を取って。

何とか怒りを鎮めてもらい聖堂に戻ると、あんなに降っていた雨は嘘の様に止んでいた。



「んー、久しぶりの青空は気持ち良いわね」

「なあ、リナ。これからどうするんだ?」



外に出て、天に向かって腕を伸ばすリナさんにガウリイさんが尋ねる。

日はまだ高いし、今から次の街に向かっても間に合うだろう。



「もちろん出発よっ!! いつまでもこんな所で時間の浪費は勿体無いし。 何より、ここには美味しいご飯が無いじゃないっ!!」

「非常食にも飽きたしなぁ」



項垂れるガウリイさんに、「そう言えば……」とアメリアさんが思い出したように言う。



「次の街にとっても美味しいキノコ鍋があるはずですよ」

「ぅっしゃあ! そうと決まれば善は急げっ! 次の街に向かってしゅっぱ〜つっ!!」

『おぉっ!!』



アメリアさんの情報に、彼女達は一もニもなく飛び付き歩みを進める。

それに待ったをかけたのは、他ならぬ私だった。



「あの、それじゃあ私はこれで……」

「え? あぁ……そっか……」

「何だ、一緒に来ないのか?」

「えぇっ!? 一緒に行きましょうよユウさん」

「そうだな、無理にとは言わんが……」



私の言葉に皆が振り向き、彼女達は次々に誘いの言葉を口にする。

そしてゼロスも、



「ユウさん、一緒に行きましょう」



と手を差し伸ばしてくれた。

私はそれに微笑し、そしてゆっくりと首を振る。

受け入れる為にではなく、断わる為に。



「これ以上皆さんと居て被害を(こうむ)るのも嫌ですし」

「ちょっと、ユウっ!?」



私の包み隠さぬ本心に、リナさんは怒りの色を見せる。

それに「冗談ですよ」と取り繕った後、私はもう一度笑みを浮かべ、



「お気持ちだけ頂きます」



と述べた。

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