(3/4)

そもそもの彼の間違いは『彼女』と関係を持ってしまった事。

あまつさえ、『彼女』に攻撃を仕掛けてしまうだなんて。

言語道断、愚の骨頂である。



本来なら私も、その力の余波を受けていてもおかしくは無かったのだが……。

どうやら、この時代に来る前に貰ったブレスレットが『彼女』の力に反応し、私を護ってくれたらしい。

『何かの役に立つでしょ』とは言っていたが、まさかこの事だったんだろうか?



まったく、どこからどこまでが『彼女』の手の平なのか。



私はやれやれと溜め息を吐き、高台の上に佇む『彼女』を見上げた。

全ての元凶と言っても過言では無い当の本人は、何事も無かったかの様にそこに在る。



やがて、辺りを覆っていた金色の光が徐々に治まり、周りの様子が見えはじめた。

目の前の床には大きな亀裂があり、その向こう側には、冥王の呪縛から解けたガウリイさん達の姿がある。

どうやら彼等もコチラに気付いたようで、黄金に輝くリナさんを見て驚きの表情を見せた。



「リナ……さん?」



何が起こっているのか分からず、彼女に呼び掛けるアメリアさん。

それに答えたのは、ゼロスの声だった。



「いいえ、あれはリナさんじゃありませんよ」



皆から離れた場所に円錐が現れたかと思うと、それは直ぐにゼロスの形を成す。

おそらくは精神世界での本体が、円錐の様な姿をしているのだろう。

そんな事を考えている内に、ゼロスは事の次第を語る。



「一部始終を見せて頂きました。あのお方こそ全ての混沌の源、金色の王……」

「まさかあれは、ロード……」

金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)っ!? じゃ、リナさん重破斬(ギガ・スレイブ)をっ!?」



シルフィールさんが息を飲むのがココからでも分かった。

対して『彼女』は黙して語らず。

ただ、その視線をゼロスへと移しただけだった。

それを受け、彼はその場に(ひざま)づき、頭を垂れる。



「あのお方はおっしゃいました。我が力こそ我が意志と」

「……つまり、重破斬(ギガ・スレイブ)とは金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)そのもの……」



ゼロスの言葉に、ゼルガディスさんがその答えを導き出した。

───けれど。

<<>>
[ 戻る ]


ALICE+