「…………ユウさん」
「んー?」
「年頃の女性が異性の前でそんな格好をしてるのは、いかがなものかと」
「……ゼロスしか居ないし良いじゃない」
…………だから、それはどういう意味ですか。
「折角の休息日くらい、ダラダラさせて」
そう言うと、ユウさんは再度寝返りを打ち、僕に背を向けた。
…………なるほど。
どうやらユウさん。
僕が言った『そんな格好』と言うのを、『だらけた格好』と勘違いしているようだ。
もちろん僕が言ったのは、そういう意味じゃない。
僕はユウさんが横たわるベッドに近づくと、その縁に腰掛けた。
ギシッとベッドが軋む音に、ユウさんが緩慢な動きで僕を振り返る。
「……ゼロス?」
「ねぇ、ユウさん……」
「ん?」
彼女の髪に手を伸ばし、その手触りを楽しむように、クルクルと指に巻き付け僕は言う。
「あんまり無防備だと襲われちゃいますよ?」
「…………誰に?」
「僕に」
「………………」
クスッと笑ってみせると、ユウさんは無言のままジッと僕の顔を窺い見た。
そして、
「どうして?」
心底不思議がるユウさん。
そんな彼女に苦笑しつつ、僕は想いを告げる。
「好きだから……ですかね?」
───すると。
ユウさんはその蒼い瞳をキョトンと丸くさせた。
その表情が可愛くて、僕は思わず笑ってしまう。
僕は遊んでいた髪から頬へと手を滑らせ、再度告白する。
「……僕……ユウさんが好きみたいです……」
その言葉に、ユウさんはふわりと静かに微笑した。
───そして。
「ありがとう」
そう一言述べると、何事も無かったかのように、再び僕に背を向けた。
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