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「……ねぇ」

「はい?」

「何で指輪?」



しかもペアリング。



「特に意味は無いですよ。ただ単純にユウさんに似合うだろうと思いまして」

「…………そう」



相も変わらず笑顔の彼に言い切られ、私は反論を諦めた。

こうなってしまえば、何だかんだ言いながら結局は彼の思い通りになってしまうだろうという確信があった。

それに……嬉しくない訳でも無い。

私は手の平におさまっている指輪を摘まみあげると、そっと左手の指に嵌めた。



「って、何で人差し指なんですかっ!?」

「んー、なんとなく?」

「なんとなくって……」

「だって意味はないんでしょ?」



嵌めた指輪をゼロスに見せながら尋ねると、彼は『ぅ……』と言葉を詰まらせた。

彼の様子からすると薬指にでも嵌めて欲しかったのだろうか……。

いや、まさか……ね。



「そりゃあ、言いましたけど……でも普通、異性から指輪を貰ったら……」



何やらブツブツ呟きながら隣で『の』の字を書いて、うずくまっているゼロス。

その姿に、私はくす……っと笑みを溢した。

何故か可愛く思ってしまう。

私はしばしその様子を見た後に、彼に話し掛けた。

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