「……羨ましいの?」
「はぁ……って、ぇっ……?」
驚き振り返るゼロスに私は更に続ける。
「綺麗だもんね、彼女」
「は?」
「隣を歩きたくなる気持ちも分かるかな」
「ぇ……? ちょ……ユウさん、何か誤解してませんか?」
「……ん? 彼の隣を歩きたかったの?」
「って、違いますっ!」
声を荒げる彼に『そう?』と首を傾げ、次いで私は尋ねた。
「じゃあ何が羨ましかったの?」
「それは……」
「それは?」
「……………………」
言い淀む彼に首を傾げ、私は再度先程の男女を見る。
二人は特に変わった事をしている訳でも無く。
ただ、楽しそうにおしゃべりして歩いている。
と、そこで彼女が何かを見つけたらしく、彼と繋いでいた手を引っ張り、二人はどこかへ駆けて行ってしまった。
それを見て、改めて気づく。
二人が先程から手を繋いでいた事に。
───……もしかして。
羨ましかったのは、それ?
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