うー、まさかこんな事になろうとは。
どうして熱と言うのは、自覚した途端に症状を悪化させるのだろう?
朦朧とする思考に、ざわざわと這う様な悪寒。。
気だるい体。
おそらくは先日の一件。
川に落ちて服を乾かさずにいたのが原因だろう。
まぁ、あの時はそんな悠長な事を言ってられなかったのだから仕方ないが……。
それよりも、同じ目にあったリナさんはピンピンしているというのが心苦しかった。
情けなさに項垂れつつ、背中から落ちてコレ以上迷惑をかけないよう、目の前の首に抱き着く。
その瞬間。
またしてもざわりと背筋に嫌なものが走る。
「…………」
───あまり考えないようにしていたのだが、こうもあからさまに敵意をぶつけられるとそうも言ってられない。
私がこうして背負われてからこちら。
何故だか分からないが、ゼロスは苛々オーラをぶつけてくるのだ。
リナさん達には普通に接しているのに……何で私だけ……。
言いたい事があるならばハッキリ言ってくれればいいのに。
しかしそんな素振りは微塵も無い。
まぁ……考えていても仕方ない。
第一、今は何も考えたくない。
気だるい体に力は入らず、だんだん思考は鈍くなり、瞼が重くなる。
「それにしても……よく分かったわね、ガウリイ?」
「何がだ?」
「ユウが風邪ひいてる事によ」
「あぁ、いつもより顔が赤かったから、もしかしてと思ってな」
そんなリナさん達の声を遠くで聞きながら、私の意識は闇へと落ちていった。
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