(2/4)

「まったく、何しに『ここ』に来たんだろ……」



はぁ……と溜め息を吐き、私は丘の上に杖を突き立てる。

それからノロノロと杖の先で地面に線を描いた。



「大体何の為に私をココへ連れてきたのよ、あの人は……」



一人ブツブツ呟きながら地面に図を描く姿は、端から見ると奇妙以外の何物でもない。

けれどココには私しか居ないのだ。

他の人にどう思われるかを気にせずに、私はガリガリと線を引き続ける。



「……せっかく」



せっかく……。

…………。

その後の言葉を打ち消すように、私は再度息を吐き出した。



「……はぁ」



大きな溜め息を吐き、今しがた描き上がった図の上に佇む。

そして内心毒づきながら呪文を唱え始めた。

それは『あの人』に……。

傍若無人な彼女に対する呼び掛け。








───けれど。

呪文の詠唱は途中で中断せざるをえなくなった。

目の前に彼が……。

黒衣の神官が現れたことによって。

<<>>
[ 戻る ]


ALICE+