「……してきてねって……また行けって言うんですか?」
「当たり前じゃない。目的は達成してないんだから」
至極当然と言わんばかりのその表情に、私は心の底から深い溜め息を吐く。
解ってる。
彼女がそういう人格の持ち主と言うことは……。
だが、解ってはいるけど、素直に聞き入れたくないのも事実。
「……帰ってきたばかりなんですが?」
「充分寝たでしょ?」
「………………」
あ、頭痛い。
「……って言うのは冗談で」
「は?」
「あたしもそこまで鬼じゃないわよ、流石に。だから、あたしが待ちくたびれない程度に探してきなさいよね」
………………。
「つまり、今は暇してないから、暇になる前に成果を見せろと」
「ま、そんなところかしら。それに世界を見て回るってのも案外面白いわよ?」
「……それはどういう?」
訝る私に、彼女は上機嫌で答える。
「あら、最初から全部答えを言っちゃあつまんないじゃない?」
───と。
「……要するに、ロードの道楽の為に身を粉にして働けと」
「もっちろん! 優先すべきは尊い御母のその意思よっ!!」
……はいはい。
その答えに、私が何度目とも知れない溜め息を吐いたのは言うまでもない。
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