「神託があったんです」
一種の現実逃避をした後。
立ち話もなんだからと山小屋へ移動してきた私達。
そこで私にとっては二度目となる自己紹介を終えたのだが、
『何であたしの事を知ってたのよ?』
『何者なんですか?』
『目的はなんだ』
と矢継ぎ早に問われ、まさか『未来から時空を越えて来ました』と本当の事も言えず。
結局、無難な所で冒頭の言葉を述べた私。
「神託……?」
「はい、異界黙示録に記された『ある物』を探せと」
その言葉に驚く他の四人。
ゼロスは眉を顰めただけだったが、興味を示したのは言うまでもない。
今のところ嘘は言っていない……。
アレもある意味神託みたいなものだし。
そしてリナさん達が更なる質問をしてくる前に、私は続けた。
「その神託の中にリナさんとゼロスさんの名があって、お二人の事を知った気でいたんです」
こちらの方は完全に嘘だが、納得はしないまでもある程度の説明にはなっただろう。
「へぇー、神託ってスゴいんだな」
「えっと……まぁ、そう……ですね」
あっけらかんとしたガウリイさんに苦笑しつつ、私はリナさんの方を見る。
彼女は何かを考えているらしく、そしてアメリアさんの方を向くとコソコソと小声で話始めた。
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