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「酷いっ! リナさんもユウさんも酷いッ!! わたしの事を忘れてたなんてっ!!」

「はは……」



長い夜が明け。

私達は朝日を浴びながら街道を歩いていた。

先頭を行くゼルガディスさんは肩を落とし、リナさんと私は牢で下敷きになってたアメリアさんに怒られながら……。

───そんな中。

一番後ろを歩いていたガウリイさんが、のんびりした声で言う。



「何かとんだ災難だったって感じだな」

「全くよ! このあたしをダシに使うなんて、竜破斬(ドラグ・スレイブ)もんよね!!」

「ぶっ放してる奴もいたがな……」

「……ははは」



ゼルガディスさんの言葉に、私は苦笑した。

そこはそれ。

ストレス解消には派手な魔法が一番である。



「一体何だったんでしょうね? あの人……」



呟くアメリアさんに答えることが出来る者はいない。

すると一転。

今度は憧れを抱くような瞳でゼルガディスさんを見て、アメリアさんは言う。



「その点ゼルガディスさんは流石ですね! 一人でどうやって秘密の場所を突き止めたんですか?」

「ほーんと。さすが大見栄きって飛び出すだけの事はあるわねぇ」



その後にリナさんも意地悪く続く。



「でもどうやって写本を見つけたのかなー?」

「そ、それはだなぁ……つまり……その……」



まさか後をつけてたと言えないゼルガディスさんはしどろもどろ。

そんな彼を分かっていながらリナさんは肘で突っつき、先を促している。



「……言っちゃいなさいよー……うりうり」



そんなやり取りを聞きながら、私はふと視線を感じたような気がして振り返った。



「………………」



けれどそこには誰も居らず、私達が歩いてきた道が続いているだけ。

何のヘンテツもない、普通の道。

それが妙に寂しくて。

私は『彼』の十八番を真似するゼルガディスさんに視線を戻す。



それは今だけでも。

偽りでも。

彼に繋がる何かを、

見つけたかったから……なのかもしれない。













あとがき

ギショウ。

貴方は身分を偽称し、
私は真実を偽証す。

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