「オレもニョヘロンが良いと思うが……」
「いや、ニャラニャラだ」
「ニョヘロンよっ!」
「ニャラニャラに決まってますっ!!」
あまりのくだらなさに去り行く野次馬達。
できれば私も立ち去りたいところだけど……。
そんなコッチの内心に気づくはずもなく、リナさん達は尚も自己の意見を主張する。
睨み合う四人。
すると突然。
矛先は傍観していた私へと向けられた。
「ユウはどう思うっ!?」
「ニャラニャラですよねっ?」
「ココはやっぱニョヘロンだよな?」
「ニャラニャラだろう……」
どっちでも良いです。
むしろ、ぶっちゃけどーでも良いです。
正直そう言いたいのは山々だが……。
そう言ったが最後。
さらに状況は悪化しそうなので、ココは無難な案を提示する。
「いっその事、両方食べると言うのはどうでしょう?」
『………………』
その答えに一同は目をパチクリとしばたき、
『おうっ!!』
と一斉に手を打った。
「その手があったわね!」
「盲点でした」
「これで無事解決だな!」
「あぁ……」
が、しかし。
ホッとしたのも束の間に、早速次なる問題が浮上する。
「さ、そうと決まればニョヘロンの焼き肉を食べましょ!」
「何言ってるんですか、ニャラニャラが先ですよ!」
「えぇっ!? 焼き肉じゃないのか?」
「どう考えても鍋が先だろう」
………………。
「焼肉よ! や・き・に・くッ!!」
「鍋ったら鍋で鍋なんですッ!!」
まずったかも……。
そう思うが、今更遅い。
四人は喧嘩を再開し……。
そして遂に。
決別の時が来た。
「どうやらこれ以上話し合っても無駄のようね」
「そのようですね」
「行きましょう、ガウリイ。あたし達は焼肉よね!」
「当然当然ッ!!」
「おれ達は鍋を食べる。お前達とは別行動だ」
「勝手にどうぞ! そのまま勝手に宿も決めちゃえばっ?」
「えぇ! じゃあ、お二人ともお達者で。ベーッ」
「ふんっ!!」
売り言葉に買い言葉。
マントをひるがえし別れ行く二組を見ながら、私は溜め息を吐いた。
それはもう、深い深い溜め息を……───。
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