「魔道師の間では、長い間タブーとされてきた研究なのよ。不死を求めたばっかりに国が滅びちゃったとか、死体の山だらけになったとか……色々と曰く付きの研究なのよねぇ」
不死の研究は不幸を招く。
それはいつの時代も変わらない。
「死体の山?」
「つまり、実験材料が不死身になったかどうか試す一番手っ取り早い方法は……」
ガウリイさんの疑問にゼルガディスさんが答え、それにリナさんが続く。
「そいつを殺して、死ななければ成功って訳。もちろん成功した記録は無いけどね」
「うむ。その内不死の研究の為、奴が人体実験を始めたという噂が街中に広がってな……」
あくまでも噂ではあったが、『ハルシフォム』が理事長をしていた時期に街では数多くの行方不明者が出て、タリムさん達は事が大きくなる前に彼を解任し、追放したと言う。
その話が本当なら、この二人を恨む理由はそこにあるだろう。
追い出した張本人の二人を争わせ、共倒れを狙う。
それが失敗すると魔獣を呼び出し、一気に片を付けようとした。
「なるほど。これでスッキリくっきり筋が通りましたね」
その推察を聞いていたアメリアさんは、それこそスッキリした表情で述べる。
それに対しリナさんは心持ち暗い顔をし、
「まぁ……筋は通ったけど。さぁて、これからどうしたもんか」
「取りあえず、今後の事を話し合いましょうか」
「そーね。そんじゃ、腹が減っては戦は出来ずって事で、夕食を食べながらって事で良いわよね?」
「おう!」
足取り軽く牢屋から出ていくリナさん達の後ろで、私は気づかれないようにそっと息を吐く。
…………今後。
自分で言っといて何だけど、出来ればこれ以上関わり合いにならない内にこの街を出たいな……。
私は憂鬱な気持ちを抱きながら、彼女達に続いたのだった。
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