明けて翌朝。
「…………はぁ」
ハルシフォムの家に着いた早々、私は知らず知らずの内に溜め息を吐いていた。
「何よ、ユウ。溜め息なんか吐いて。今からハルシフォムとか言う魔道師をとっちめて、破格の報酬を貰おうって時に」
「その事なんですが……よく考えると報酬とか私に関係ないんですよね」
渋々ついて来たまでは良かったのだが……。
いざ、この場に立つと何だかやるせなさに襲われてしまったのだ。
「じゃあ、何で文句も言わずについて来たのよ?」
「じゃあ、リナさんは私が『私関係ないんで、後は頑張ってきてくださいね♪』って言ったらどうします?」
「無理矢理連れてく!」
「…………ですよね」
私はもう一度息を吐き、項垂れた。
「だって、魔獣を召喚できるような相手よ? 人数は多いに越したことないし」
「………………」
「実際、ユウって色んな魔法を知ってるみたいだし、頼りにしてるわよ♪」
リナさんのその言葉に私は苦笑し、そして、
「これで名実ともにリナの便利なマジックアイテムだな」
と言うゼルガディスさんの突っ込みに固まる。
「ちょ、ちょっとゼル!」
「まぁ、リナさんに逆らうと後が恐いですから、ここはリナさんの言う通りにしておいた方が良いですよ」
「アメリア! 聞こえてるわよっ!!」
「怒ると何しでかすか分からんからな、リナは」
ドカッ!!
「だから聞こえてるって言ってるでしょうがっ!」
「ぐぇ……」
リナさんに蹴られ、ガウリイさんは地にふせる。
その様子を見て、私の中の無いに等しい反骨精神が消え失せた。
こうなるともう、人間諦めが肝心である。
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