「ごほっ……ごほ……」
「大丈夫ですか?」
むせるゼルガディスさんの背中を擦りながら、私は声をかけた。
その隣ではアメリアさんがナメクジの殲滅に取りかかっていたりする。
───あの後。
水中へ飛び込んだ私は、溝にはまっていたゼルガディスさんを発見し、何とか引き上げるのに成功した。
姿が見えないと思ったら、まさか沈んでいたとは……。
「それにしても、リナさん達は何処に行っちゃったんでしょうね……」
「ごほっ……さぁな。まぁ、あの二人の事だ。心配するだけ無駄だろう」
「……そうですね」
その言葉に納得し、私は頷いた。
アメリアさんの話によると、二人はあの黒い球体に包まれかと思うと次の瞬間には消えていたらしい。
そんな事が出来るのは世界広しと言えど魔族ぐらいだろう。
この件で関わってる魔族と言えばセイグラムと……。
そんな事を考えていると、ナメクジを駆除し終えたアメリアさんが喜びの声を上げた。
「やりぃ! 全滅っ!!」
「……派手にやったな」
見れば火炎球で丸焼きにされたナメクジ達は一ヶ所に集められ、山が出来ていた。
それを作った張本人は何故か嬉しそうに笑っている。
「ねぇねぇ、ユウさん、ゼルガディスさん。ナメクジって黒こげにすると香ばしい香りがすると思いませんか?」
「……って、食べる気ですか?」
「エスカルゴか、そりゃ……」
呆れながらもゼルガディスさんは立ち上がり、
「さて、ぐずぐずしてる暇はないぞ。一刻も早く、契約の石を……」
「……ぇ?」
途中で切られた言葉に、アメリアさんは不思議そうな顔をした。
それに構わず彼女に近づくゼルガディスさん。
かく言う私も彼女に説明してあげれる状況ではない。
無言で近づく彼にポーッとしていたアメリアさんは、突如ゼルガディスさんの手によって突き飛ばされた。
「危ないっ!」
「っ……ゼルガディスさんっ!?」
アメリアさんの後ろには、普通では考えられぬほどの巨大なソレが居たのだ。
私は、声にならない叫び声を上げていた。
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