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あれからどれほどの時間が経っただろうか。



「さて……そろそろ良いかな」



キリの良い所で本を閉じ、私は独り言ちた。

と、丁度その時。

部屋の扉がノックされる。



「ユウ、話があるんだけど」

「今行きます」



リナさんの声に答え、私は扉を開けた。

そこには落ち着きの無い表情のリナさん。

それに何故かガウリイさん達までもが扉の周りに集まっていた。



「……どうかしたんですか?」

「うん……ちょっとね」



ただ事では無さそうな雰囲気に、若干気圧されつつ尋ねれば、彼女は歯切れ悪く答える。

…………何か面倒な事じゃなければ良いけど。

そう思う内にもリナさんは話を続けた。



「実はあたし達、この教会に隠された、あるものを探しに来たの」

「………………」

「で、今からそれを探しに行こうって話しになったんだけど……ユウも一緒に行かない?」

「ぇ……?」

「行きましょうよ、ユウさんっ!! こんな所で一日を無駄に過ごすだなんて神に対する冒涜ですよっ!!」



ぼ……冒涜って……。



「人手はあるに越した事はないしな」

「ま、命の保証は無いけど一緒に行こうぜっ!!」

『………………』



あっはっはっと笑うガウリイさんの明るい一言に沈黙する一同。

まぁ、宝探しに危険はつきものだけど……。



「ちょ、ちょっとガウリイっ!! 何て事言うのよっ!? ほら、ユウだって固まっちゃったじゃないのっ!!」

「しかしよ、お前さんと一緒に行動して無事だった事が今までに一度でもあったか?」

「ぅぐっ」



無いんですか……一度も。

内心突っ込みを入れつつ、私はニッコリ微笑み告げた。



「あの、私の事はお気になさらず。皆さんで行ってきてくださって構いませんから」



むしろ私を巻き込まないで下さい。

そんな私の本心を知ってか知らずか、怪しい神官が涼しい顔で全てを台無しにしてくれる。



「まぁまぁ、ユウさん。リナさん達に付き合っても一利にもならないと思われたり、リナさんについて行くならココで本でも読んでいた方が100倍マシだと思われるでしょうが……」

「ちょっとユウっ!! あんたそんな事思ってるのっ!?」

「お、思ってませんって!! 今のはゼロスさんが勝手にっ」



ゼロスさんの言葉に間違いはなかったが、リナさんに怒りの形相で詰め寄られ、私は手と首をブンブン横に振る。

しかし。

頭に血が上っているリナさんが話を聞いてくれるはずもなく、ガシっと私の手を掴むとズンズンと歩き始めた。



「あのっ!? ちょっ……」

「問答無用っ!! こうなったらユウにも付き合ってもらうわよっ!!」

「ぇ゛」



かくして。

私は何だか訳の解らない内に宝探しへと参加せざるを得なくなったのだった。

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