女神のお家にお邪魔する
「は、う、あ…おじゃまします…!」
「どうぞ」
お約束通り、練習のあと潔子センパイのお家に来てしまいました。
なんというか、潔子センパイって本当に期待を裏切らない人だ。お部屋も潔子センパイという感じなんだもん、上手く説明するの難しいけど…!
どこに座っていいかそわそわしていると、コンコンとドアがノックされた。
「みすずちゃん、だったかしら。潔子から話は聞いているから、ゆっくりして行ってね」
き、潔子センパイのお母様…!
お美しい、笑ったお顔が潔子センパイと似ていらっしゃる…。
「は、はい…!ありがとうございます!」
「晩ご飯、良かったら食べて行ってね」
「ふあ、い、いいんですか…?!」
「ふふ、もちろんよ」
「お母さん」
「はいはい、じゃあご飯出来たら呼ぶわね」
潔子センパイのお家に来たということだけでも、凄いことなのに夕飯までご一緒させてもらえるなんて…。
今度、龍センパイと夕センパイに自慢しちゃお。
「早速なんだけど、ほつれてる箇所が結構あってね」
「はい…わ、カッコいいですね」
「でしょ?今の烏野に、ピッタリだよね」
「はい!」
潔子センパイとあれこれ話しながら、作業予定を立てる。うんうん、これくらいなら私でもできるし、2人でやればインターハイまでに間に合いそうだ。
黙々と作業を進めていると、ふと、潔子センパイが口を開いた。
「みすずちゃんは、1人暮らししてるんだよね」
「はい、なので晩ご飯ご一緒させてもらえるの凄く嬉しいです!」
「ふふ、私も嬉しい。でも大変じゃない?1人暮らしって」
「うーん…慣れですかね?中学生の頃からほとんど1人みたいなものだったので」
「え…でも、地元だよね?」
「地元なんですけど、いま家族は東京にいて…私だけこっちに戻って来たんです。知り合いのお家が近くにあるから、最初はそこでお世話になっていたんですけど、中学2年生くらいから1人暮らし始めて」
「そっか。東京に居たこともあるんだ」
「2年くらいなんですけどね」
東京にいた頃に仲良くしてくれてた男の子、まだバレーやってるかなぁ。
県内のバレーばかり追っかけてたから、全国に目を向けたことなかったけど…今度調べてみようかなぁ。いずれ戦うかも知れないし。
「全国行きが決まったら、みすずちゃんに案内してもらわないと」
「さすがにもう覚えてませんよ〜!」
「…その前に予選突破だよね」
「はい!」
そうだ、先のことばかり考えてる場合じゃない。
まずは目の前の壁から、乗り越えていかなきゃ!
女神のお家にお邪魔する
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