―――…守りたい。
―――…守りたいんだ。


 太一はそっとしゃがみ込み、イヴモンが触れているのとは反対の方向の手を包み込んだ。栞が顔をあげ、――彼の掌から光るオレンジ色の希望を見つけた。栞の透明色は太一のオレンジに溶け込み、混ざり合う二つの光が、周囲を照らした。
 太一は栞を引っ張ると立ち上がらせ、頑張ろうと言った。栞は胸を抑えながら、大きく頷いた。


「…まだ一つだけ方法が残されている」

―――…しゃららん。

「行くぞ、グレイモン!!」

―――…しゃらららん。


 栞の身体が強い光を発した。おそらく彼女自身も意識せずに、無意識に。


「おほほほ!!まだやる気なのね!?」
「俺は逃げない!!絶対に!!」


 駆け抜ける太一の掌から、栞の光を受け継いだオレンジ色の光が灯された。


「見て!!太一さんの紋章が!!」
「紋章が光ってる!!」


 栞は子供たちから一歩抜けだして、指を組んだ。目を閉じる。しっかりと進化の光をイメージして、頭の中で、描く。


「無駄だって言ってるでしょ!?」


 外の声は聞こえなかった。

―――しゃらららん。


「最後まであきらめるな、グレイモン!!」


 願いが頂点を一気に突破し、栞はゆっくりと目を開けた。

―――…しゃららららん!!

 しっかりと捕まえたそれを離さないように、栞は掌を握りしめた。


「太一の力と栞の光が僕の身体に……力がみなぎってくる!!」


 本当の勇気が、彼を変えた。
 あの時願った本当の力が、グレイモンに降り注ぐ。

 カッとすべてが輝き、グレイモンは、進化の光に包まれた。


back next

ALICE+