「ビッグサイトの人たちを狙う気だ…!!」
「そうはさせるか!!」
「――ガルルモン!!」
「分かってる、ヤマト!」
「行くぞ!」
もはやそこに言葉なんて必要なかった。太一とグレイモンも目を見合わせ、頷いた。彼の中に勇気が、そしてヤマトの中に友情が芽生えた。
「グレイモン超進化ァ!――メタルグレイモン!!」
「ガルルモン超進化ァ!――ワーガルルモン!!」
ふわりと浮いたメタルグレイモンと跳躍したワーガルルモンは一気にヴェノムヴァンデモンの前に降り立つ。
「ギガデストロイヤーを、メタルグレイモン!」
「わかった!――ギガデストロイヤー!!」
放たれたギガデストロイヤーにワーガルルモンは飛び乗り、一気にヴェノムヴァンデモンの元までたどり着く。着弾するより少し早く飛び降り、「カイザーネイル!!」その胴体へと一撃必殺のわざをくりだした。メタルグレイモンのギガデストロイヤーも同時に命中したというのに、煙が晴れたあと、そこにいたのは傷一つ負っておらず、何ひとつもろともしないヴェノムヴァンデモンだった。「全然効いてない…!!」ぽつりとつぶやいた太一の顔は、呆気を通り越して、絶望だった。
顔を歪めたワーガルルモンだったがすぐに体制を整え、ヴェノムヴァンデモンの胴体を駆け上っていく。胴体は鋼のように固い、ならば――「円月蹴り!!」他の場所よりも皮膚の薄いであろう額へと横蹴りをいれた。手ごたえはあった。――切り裂かれた額の傷口から――幾重もの触手が――ワーガルルモンの肢体を絡め取る。
「ギガデストロイヤー!!」
すぐさまメタルグレイモンが必殺技で触手を千切り、ワーガルルモンは救出されると同時に、その攻撃はヴェノムヴァンデモンにぶちあたりその場に倒れ、爆風が起きた。――やったか…!?頬を汗が伝い、緊張した面持ちでその様子を見つめるが――「エサダ、エサダアアア」―まるでこの攻撃など蚊とでも思っているのだろうか、見向きもせず、ただ彼の視線はビッグサイトに向けられていた。
―こんなの、勝てっこない。
「太一!!」
「ビッグサイトのみんなに知らせてくれ!ここは俺たちでなんとか食い止める!!」
「…っわかった!頼んだぞ!!」
「よし、行こう!!」
彼らだけに危険な目に遭わせたくはないから、この場を離れたくはなかった。けれどここにいても何の役にも立てない。なら仲間を連れてくるほか、できることはなかった。苦渋の思いで車に飛び乗り、ビッグサイトへかけていく車を見送って、ワーガルルモンはメタルグレイモンと目を合わせ、そして、頷いた。
back next
ALICE+