「…それは確証なんだな」
「はい、」
栞はペンダントを握りしめながら、大きく頷いた。それを見たおじも、大きく頷いた。―やはり兄妹だ。二人揃って頑固なところがよく似ている。
「あなた…」
「栞がここまでいうんだ。そうなんだろう。…行くぞ、栞。送っていく」
「っ、わ、私は一人で。おじさんは、おじさんたちはここにいてください」
「危険、だというのなら尚更一緒にいなければいけないだろうな。俺たちは、栞を預かる身として、もし栞に傷一つでも付けたら、…志貴に顔向けできないだろう」
「…おじさん、」
此処にいてほしかった。今ならはっきりとわかるほど、この家には自分の力が作用しているのだから。此処に居れば、おじとおばは傷つくことはない。しかし彼らとて簡単に引きはしない。生半可な気持ちではないのだろう。―くしゃりと歪められた表情を見て、イヴモンはため息をつく。大切な子に、こんな表情はさせたくないのだ。
「栞。持っテいるペンダント、二人に渡しテ」
「え…?これ…を?」
「それニは―闇を払ウ力が残ってル。持っテいれバ、二人は安全ダ」
「本当?」
「僕が君にウソついタことアった?」
とぼけたような口調に、首を横に振って、小さな笑みを浮かべた。ゆっくりと首からペンダントを外し、おじの手のひらに乗せた。小さな赤色の輝きを秘めた石は、人肌くらいの体温を残した。
「コレ…持っていてください。―これがおじさんとおばさんを守ります、から」
「…栞」
「―ああ、預かろう」
掴んだペンダントから、触れた体温から、暖かな気持ちがなだれこんできた。おじは、しっかりとそのペンダントを握り締める。志貴を、栞を、見守り続けたペンダントを。
そしてかつては義弟がつけていた、そのペンダントを。
17/07/31 訂正
12/04/01
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