君を瞳に閉じ込めていたい

「一ってさ、ほんとかっこいいよね。」

唐突なわたしの惚気に及川が「は?」と
こちらを見た。

「いや、かっこいいっていうか男前?」
「え、ていうかなんで急に岩ちゃんについて語り出したの?」

部活終わり 下校前の部室の点検をしている彼氏サマを 入口の前で及川と待っていた。
ていうか部長ならお前が点検しろよ と思いつつ
無駄に顔が良い部長を見る。

「ていうかサ、岩ちゃんのどこが好きなの?」
及川さんの方がイケメンなのにー とウインクしながら聞いてくる及川に「全部」と答えると
なんとも言えない微妙な顔をされる。

「最近 年下の子たちにモテてるんだよね、一。
本人には言わないけどさー、ちょっと悔しい。」

嫉妬?名前ちゃんも可愛いとこあるんだね〜 とニヤニヤしながらこっちを見る及川の腹に1発入れつつ
「一のかっこいい所も可愛いところも誰にも見せたくない むしろ一を誰にも見せたくない」と言うと
えっ!?岩ちゃん可愛いの!?とすごく驚いてる及川をスルーして
「とにかく、最近更にかっこよくなったんだよ 一。あー、もう好きすぎてどうしよう。あの筋肉質な身体とか見てるとさ すっごい抱きつきたくなる。あの腰とかたまんない。」
と溜めていたことを吐き出した。

及川がモテるのは知っていたけど この間友達に言われた 最近岩泉くん後輩の子たちに人気だね〜 には少し驚いた。
いや、一はかっこいいんだけど。
すっかり油断していた。
だから その話を聞いた時から少しモヤモヤしていたのだ。

「いやん 名前ちゃんへんたーい」なんて言ってる及川に「うるさい」と言うと
「そんな赤い顔で言われても怖くないよ」と
笑われた。

「じゃあさ!及川さんは?どう?抱きつきたくなる?」と後ろを向く及川に
「んー、別に」と言うと 少し焦った及川がこちらを向き
「いや、ホラ!筋肉とか!腰とか!」と
わたしの手を取りアピールしてくる。

及川の腰を触りながら
「一の方ががっしりしてる、及川も良いんだけど うーん、なんか違うんだよね。やっぱり一が良い。」
と言うと少しショックを受けていた。

「じゃあ俺も〜」と何故かわたしの腰を触る及川に
「なんで及川も触んの」とツッコむと
「ほっっそ!ちゃんと食べてる!?ていうか…
腰触ってるとなんか…エロい気分になるね」と顔を上げた及川に
またしてもグーパンを決める。

その時
「おい」と部室のドアが開いた。
「あ、岩ちゃん!点検終わった?」
「お前の仕事だろ ボゲ」と言いながら
華麗な蹴りを入れる彼氏を見ながら
さっきの会話を思い出して少し恥ずかしくなる。

腰たまんない とか及川に暴露しちゃったしな〜
とか考えてたら
ふと 前から「名前」と名前を呼ばれ
案外近い距離に少しびっくりする。
それは少し前を歩いていたはずの一で、
及川に鍵渡したから帰るぞ と手を引かれ歩き出す。

いつのまにか及川は結構遠くにいて
無言で歩く一について行くと
一が急に足を止めるから 半歩先に進んだわたしは
繋いでいた手にひっぱられ
そのまま手を引かれて抱きしめられる。
そして
「及川に腰なんか触らせてんじゃねえよ」
と少し低い声で一が言った。

一が妬いてる!ていうか抱きしめられてる!
まさかの出来事にたじたじになりながらも
「み、見てたの!?」と聞くと
まぁ、な と歯切れの悪い返事が返ってきた。

それからもう一度きつく抱きしめられてから
「よし、帰るぞ」とまた歩き出す。

「それと、、、
言いたいことは直接俺に言え」と
前を向いたまま言う一を見ると
顔がほんのり赤い。

「え、うん?」と言いつつ少し考える


ーー 本人には言わないけどさー、


えっ!?ちょっと待って、てことは腰のくだりとか 全部聞かれてたの!?

「えっ!?一いつから聞いてたの!!」
と真っ赤になっているであろう顔で問い詰めても
気まずそうに顔を反対に逸らされる。

「穴があったら入りたい…」とつぶやくと
手をぎゅっと握られて「いつでも抱きついていいぞ」と少しイタズラっぽい顔で言われ
わたしは更に顔を赤くした。





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アニキュー観たら岩ちゃんがかっこよすぎて…
愛を叫ばずにはいられなかった

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