上書きしちゃってよ

「ごめん、余計目立っちゃったね」

優しく掴まれた腕はそのままで
もう片方の手で優しく頭を撫でてくれる一静くん


『青城だったんだね』
「そ、言ってなかったね
 名前が青城に行くって決めた時
 お兄さんから連絡もらってたんだよ
 さっきの彼のことも」

『なんでお兄ちゃんが知って…』

「名前のお兄さん、バレー上手くて
 結構有名だから
 どこかから耳に入ったんだろうね」


そんなことより…と一静くんは続ける

「もうさっきの彼とは別れたってことで
 いいんだよね?」

こっちから別れてやるって言ってたんだから
そういうことだろう。
やっと別れられた


「さっき1年の教室まで行ったけど
 名前に逃げられたから」

少し悲しそうに笑う彼の唇は拗ねた形をしている
さっき廊下で騒がれてたバレー部は
一静くんだったのか


一静くんは腰に腕を回して
私を引き寄せた

「あいつのせいで名前が心に負った傷も
 この手首の傷も、俺が全部消すから
 俺と付き合って?」

そう言った一静くんは
わたしの手首にキスを落とした






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END

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