キャラメルにスパイス

「名前〜」

昼休み、今朝買ってきたお菓子を机に広げ
友達と話していると
及川たちと話していた貴大が
名前を呼びながら歩いてきた。

「あ」と言い口を開けて机の横にしゃがむ貴大の口に期間限定のチョコを一つ入れる。

「お、うまい。それ期間限定?」
『そうだよ、来る時買ってきた。』
「へー、俺も帰りに買お」と言いながら
また口を開ける貴大の口にもう一つチョコを入れる。

それに気付いた及川が
「マッキー!!なに名前ちゃんに
あーんしてもらってんの!名前ちゃん!俺もちょうだい!」と小走りでこちらへ来る。
貴大は立ち上がり「及川にはあげませーん、お前にはもったいない」と
通せんぼするように及川を押し返した。
「サンキュな」と私の頭をポンと叩くと
及川を押しながら岩泉と松川の所へ戻って行った。



ふと友達の方を見ると じとーっと効果音が
つきそうな目で見られていた。
『…な、なに』
「いやー、あのさぁ あんたたちほんとに
付き合ってないの?」
『え、うん 付き合ってないけど』
「ずーっと一緒にいて あーん までする仲なのに?」
『あーんて… 口に入れただけじゃん』
「それがハードル高いんだよ… でも及川たちにはそんなことしないでしょ?」
『確かにしないなぁ、ていうか及川にしようとしたりすると
今みたいに貴大が来るか 貴大に食べられるかな 』私がそう返すと友達はほぉ とつぶやいた。

「名前は花巻のことどう思ってんの?」
『すんごい仲良い友達?友達以上恋人未満みたいな?』
「みたいな って…」
『貴大といると楽だし楽しいし落ち着くんだよ』
そう言ってチョコを食べる私を見ながら
「…はぁ花巻ファイト」と友達が呟いたのは
聞こえなかった。

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