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平気でキスしてくるような奴の家にのこのこ上がり込む自分何やってんだろ。こないだも結局跡部のリムジン乗ってしまったし。危機感無いなと自分でも思う。別に自惚れてるわけじゃないけど、何かあるかも、という事を思わないこともないから若干の危険さを感じながら仁王の家のインターホンを押した。



「お、入りんしゃい」

「…お邪魔しまーす」



仁王に促されて家に上がった。中に入ってみると、勿論部屋の作りは私の家と変わらないのだけれど、凄いシンプルですっきりとしていた。シックな部屋でまあ、仁王っぽいと言えばそうかもしれない。あと意外なのが、女の匂いがしない。気配って言うかなんかもっとこう香水臭かったりするのかなと思っていた。さっき言ってたのほんとだったんだね。



「キッチンこっち」

「ありがとう」



うわ、本当に使ってない感丸出し。綺麗すぎる。多分冷蔵庫とかレンジくらいしか頻繁に使わないんだろうな。



「俺、向こうににいるけえ、よろしくな」

「…手伝おうとは思わないわけ?」

「えー」



えーって…。まあいいんだけどさ。



「いいよ、待っててくれれば。」

「おう」



仁王にはリビングで待っててもらい料理に取り掛かることにした。


「あ、やっぱり」


冷蔵庫を開けてみれば案の定野菜と調味料くらいしか入っていなかった。自分で料理をしないくらいだから肉類が冷蔵庫に置いてあるとは思えない。ていうか運動部だよね?体力つかないじゃん、これじゃ。



「まあ必要な野菜はあるみたいだし…いーや」



鶏肉と卵だけ私の家のものを持ってきた。チキンライス作って、オムライスにするつもり。お兄ちゃんも好きだよな。



「あ…あー…」



お兄ちゃんで思い出したけど、彼の食事情もだいぶ気になる。一緒に住んでいた時は多分お母さんより私の方が食に関しては煩かったような気がする。特に兄は本当に食に偏りがあったから心配だ。「にんじん嫌い」「ピーマン食べれない」。あなた何処の小学生ですか。


「ねー」

「おー?」


キッチンから顔は冷蔵庫の方に向けたままリビングにいるであろう仁王に呼び掛けた。


「なんか嫌いなものある?食べれないものとか」

「んー…別になか」


意外…なんか好き嫌いめっちゃありそうなんだけどな。


「…好きな物しか食べなくて不健康になる感じの人に見えるのに…」

「…なんか言ったか?」

「なんにも」


この地獄耳が。



てか私めちゃくちゃ気にかけてあげてるじゃん。名前ちゃんの優しさに誰か拍手。



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勝ち気なエリオット