22跡部ってテニス部なのかな……ふと思ってたらいきなり聞き覚えのある声が後ろから。
「え、…」
「何してんだ」
「は…はい、」
「何で後ずさってんだよ」
いや、だってね。この間は三橋君いたからいいけど、実際この人と一対一とか抵抗あるからね、若干。無理矢理車で連行されたし……や、まぁ送ってくれたんですけどね。
「一人か?」
「さっきまで友達と居た…っていうか一人でここ来る意味も特にないし。なんか凄い騒がしいなぁって思って見てただけ」
「………」
何やら腕を組みながら考えている様子。
「あ!あれってテニスやってるの?てか、跡部ってテニス部なの?」
今の跡部の格好からしても何かのユニフォームとジャージだから多分そうだと思うんだけど。
「当たり前だろ。お前知らなかったのか?」
いや知らないよ。
「まあ、いい…来い」
「は?え?!何すんの?待ってってば!」
跡部に腕を掴まれズルズルと強制的に連行された。
「痛い痛い痛い痛い」
別に跡部に掴まれた腕がだとか引っ張られて転んだとかじゃなくて、無数の視線の矢がそこらじゅうから飛んできて例えるならピリピリとした感覚を覚える。
「こんな目に会うならとっとと帰ればよかった…」
口から出るのは勿論ため息。
「お前ここで試合見てろ」
「え…」
連れて来られた場所はなんとフェンスの中だった。跡部に連れて来られただけでも女の子達の視線がかなり痛かったのに、こんな場所で見てるなんていったら私どうなるの!
「い、いいよ!外にいるって!」
「いいじゃねぇか別に」
「よくないよくない」
「何でだよ」
「なんでもだよ!」
跡部の手を振り払い後ろを向こうとした瞬間、足がもつれてしまい後ろに倒れそうになった。
「え?わっ…!」
あれ?…倒れてない?…というより誰かが支えてる?体に衝撃が走るだろうと思い瞬時に目をつぶってしまった。しかし体に痛みはなく暖かい感覚だけがあった。
「あ、ありがとうござ……」
120220
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